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第3世代vProの構成要素
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インテルの代表取締役社長、吉田和正氏
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インテル株式会社は10月8日、企業向けデスクトップPCとしては3世代目にあたる、新しい「インテル vPro テクノロジー」(以下、vPro)を発表した。
McCrearyの開発コード名で呼ばれていた3世代目のvProは、Core 2プロセッサとインテルQ45 Expressチップセット、インテル82567LMギガビット・ネットワーク・コネクションから構成される、ビジネスデスクトップ向けのプラットフォーム。インテルの代表取締役社長、吉田和正氏は、vProが2006年のファーストリリース以来継続して取り組んできたこととして、セキュリティ、TCOの削減、グリーンITへの対応(省電力)の3つを挙げ、今回の製品でもこれを継承しつつ、新たな進化を遂げているとアピールした。
具体的な強化点としては、企業のファイアウォール外にあるPCを保護・管理するための、多くの機能を搭載。また、遠隔地からの定期的な自動メンテナンス実行を可能にするリモート・スケジュール・メンテナンス機能などにより、「インテリジェンスをPCに組み込み、プロアクティブに活動できるようにした」(米Intel デジタル・エンタープライズ事業本部 副社長 デジタルオフィス事業部長、グレゴリー・ブライアント氏)という。
省電力の分野では、単純にハードウェアの電力効率を向上させ、消費電力を削減するのももちろんだが、リモート・スケジュール・メンテナンス機能などを活用すれば、PCの電源が落とされていても管理できる。この特性を生かし、夜間など未使用時に電源を落としても管理性能を損なわず、最大7割の電力コストを削減できるとした。
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第3世代vProの強化点
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米Intel デジタル・エンタープライズ事業本部 副社長 デジタルオフィス事業部長、グレゴリー・ブライアント氏
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インテル IT Directorの概要
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さらにインテルでは、「運用管理やセキュリティというとまず大規模を想定するかもしれないが、ワールドワイドで何千万、何億もの数がある中小企業も重要なセグメントだ」(ブライアント氏)との考えから、小規模環境向けの管理機能「インテル IT Director」も用意する。これを利用すると、アラートやPCのステータス、セキュリティ状況などを簡単に確認できるとのことで、ブライアント氏は、「導入初日からメリットを出せる」とした。詳細はまだ明らかにされていないが、Windows環境向けの日本語版は2009年第1四半期の提供開始を予定しており、今後、提供形態などを順次明らかにする。
仮想化の分野でも、ダイナミック・バーチャル・クライアント機能をパートナーが活用することで、効果的なソリューションが提供できるという。同日行われたの説明会では、その例として、東芝が開発した仮想化エンジン「vRAS」を紹介。vProの持つ価値をアピールしていた。
■ URL
インテル株式会社
http://www.intel.co.jp/
ニュースリリース
http://www.intel.co.jp/jp/intel/pr/press2008/081008.htm
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・ 東芝、vProテクノロジーを利用した仮想化エンジン「vRAS」(2008/10/08)
( 石井 一志 )
2008/10/08 17:28
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