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VirtualDirector
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イスラエルRadwareの社長兼CEO、ロイ・ジサペル氏
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VirtualDirectorの導入イメージ
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日本ラドウェア株式会社は10月14日、仮想化環境向けのリソース最適化アプライアンス「VirtualDirector」を発表した。米国では9月15日(現地時間)に発表された製品で、VMwareなどの仮想サーバー製品、ロードバランサーと連携し、仮想環境でのリソース配分を自動で最適化する。国内では2009年1月の発売を予定しており、価格は657万7200円から。
VirtualDirectorは、データセンター向けにデザインされたリソース最適化アプライアンス。イスラエルRadwareの社長兼CEO、ロイ・ジサペル氏は、「仮想環境では、アプリケーションがサーバー、ネットワーク、ストレージを共有するため、SLA(サービス品質保証)を理解し、保証するのかが課題になっている。コストを削減するために仮想化を導入したくても、SLAが保証できないのではないかと考え、ためらっている企業も多いのではないか」と指摘。「それを解決できるのが、VirtualDirectorだ」とアピールする。
同製品は、仮想サーバー環境において、各アプリケーションの応答時間などを監視し、必要に応じて仮想マシンを増減したり、ロードバランサーをコントロールしたりすることで、ユーザーの体験品質(QoE)を一定以上に保つ仕組み。SLAが劣化すると、即座に仮想サーバーソフトに対して仮想マシンを追加する指示を出し、ロードバランサーにはその仮想マシンをサーバーファームに追加する指示を出す。こうした一連の流れによって処理能力が増強されることから、QoEの劣化を防げるという。
またVirtualDirectorを利用すれば、サーバーが処理するアプリケーションを動的に変えるような使い方もできる。「例えば、ピーク時にサーバー4台が必要なCRMと、5台が必要なERPの両アプリケーションを動かしている企業では、合計9台のサーバーを持っているケースが多い。しかし、VirtualDirectorによって(アプリケーションが動く)サーバーインフラを動的に変えれば、サーバーの台数を削減することが可能だ」(ジサペルCEO)。さらにジサペルCEOは、負荷を見ながら、稼働させるサーバーの台数を動的に増減させる使い方を紹介。これによって、無駄な電力を減らし、グリーンITにも貢献できると説明している。
仮想サーバーソフトは、実行中の仮想マシンを稼働状態のまま別の物理サーバーへ移動させる「ホットマイグレーション」機能を備えた製品に対応するが、VMware VirtualCenterとは完全に統合されているとのこと。また、ロードバランサーは自社の「AppDirector」をまずサポートする。
なおジサペルCEOはAppDirectorについても、米Tolly Groupが検証したデータをもとに、競合製品に比べて数倍から数十倍の性能差があるとアピール。さらに、ライセンスキーの購入だけで動的に性能・機能を拡張していけるメリットや、アプリケーションの配信マーケットにフォーカスしていること、仮想化を含め、次世代データセンター向けに最適化された機能を盛り込んでいることなどを強みとして示し、自社ならではの価値を提供できると説明している。
■ URL
日本ラドウェア株式会社
http://www.radware.co.jp/
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( 石井 一志 )
2008/10/14 18:17
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