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CloudStation A
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サーバーユニット。ブレードサーバーと異なり、電源部もすべて内蔵している
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筐体の内部。ブレードサーバーが持つバックプレーンのような複雑な構造は搭載していない
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ぷらっとホーム株式会社は12月4日、高密度サーバー「CloudStation A」を発表した。ブレードサーバーと異なり、各サーバーユニットが完全に独立しているのが特徴。価格は1サーバーユニットあたり18万8000円からで、12月下旬の出荷開始を予定する。
CloudStation Aは、4Uサイズの筐体に最大10台のサーバーユニットを搭載できる高密度実装サーバー。バックプレーン構造や共通電源などを採用するブレードサーバーと異なるのは、1つのサーバーユニットが、CPU、メモリ、ストレージ、電源、冷却ファンなど、一般的なサーバーが備えるコンポーネントをすべて搭載する点で、各サーバーユニットは筐体に収納しない状態でも単独で動作するようになっている。
ぷらっとホームによれば、こうした構造を採用したのは、「バックプレーンが落ちるとネットワークがすべて使えなくなるなど、障害時の影響が心配」「各社の独自仕様に左右され、柔軟な構成がとれない」といった、ブレードサーバーに対する顧客の不満があったからとのこと。こうした点を考慮して同社では、ラックサーバーや一般的なブレードサーバーと比べてよりコンパクト・高密度ながら、「余計なことは何もしない」(同社)サーバーを提供することにしたという。
CPUは、クアッドコアXeon E5405(2.0GHz)を1基搭載するほか、標準で2GBのメモリを搭載するなど、十分な性能を確保。ストレージはHDDではなく、発熱や連続稼働時の信頼性を考慮してSLCタイプの16GB SSDを採用した。カスタマイズにも対応しており、CPUはXeon E5450(3.0GHz)まで選択可能。メモリも最大16GBまで、SSDも最大32GBまで(64GBにも対応予定)搭載できる。
筐体はアルミニウム製で、ラックマウント後でもサーバーユニットの抜き差しを自由に行える、高いメンテナンス性を実現。一般的なブレードサーバーや1Uラック型サーバーと比べても、非常に高いサーバー密度を提供できるとした。加えてオプションのIPMIモジュールを専用スロットへ装着すれば、BIOS画面の操作をはじめとしたKVM over IP機能や電源のオン/オフ、ハードウェアリセットなどの管理機能も利用可能。消費電力は、1ユニットあたり約180W、フル構成の10ユニットでも約1800Wと省電力を達成しているが、カスタマイズによって低電圧版のXeonを選択すれば、さらに消費電力の低いシステムを構築できる。
インターフェイスは、サーバーユニットあたり1000BASE-Tポート×2とUSBポート×2、D-sub 15ピン×1を標準で搭載。PCI Express x8スロットも備えており、ネットワークカード、SAS/FCのホストバスアダプタなどの拡張も行える。
価格は、標準構成のサーバーユニットが18万8000円/台。筐体は8万9800円で販売するものの、サーバーユニットを同時に4台以上購入する場合には、無償で1つ提供される。主な対象としては、企業・学術で利用される小規模クラスタ向けサーバー、データセンター向けサーバーなどの置き換えを想定。さらに今後は、柔軟な導入・拡張が行える点をアピールし、クラウドコンピューティングの社内導入を検討する企業なども視野にいれているとのこと。
■ URL
ぷらっとホーム株式会社
http://www.plathome.co.jp/
( 石井 一志 )
2008/12/04 08:50
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