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フリービット 代表取締役 最高経営責任者 石田宏樹氏
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フリービット株式会社は10月21日、「FreeBit OfficeOne」シリーズの第1弾として、中小企業向けIP電話サービス「FreeBit OfficeOne IPビジネスホン」を発表した。12月より、中小企業やSOHOをターゲットに、電話機5台からサービスを提供する。
OffieOne IPビジネスホンは、IPv6とSIPを利用した中小企業向けのIP Centrexサービスで、同社によれば、こうしたサービスを提供するのは世界初という。SIPサーバーはソフトフロントと共同で開発し、VoIPゲートウェイとしてYAMAHAのRTV700、IPv6対応電話機として岩崎通信機製のものを採用した。回線はBフレッツを利用するが、固定電話の番号(代表番号など)を取得するためにISDNも1回線必要となる。ユーザーはこれらの回線を用意するほか、フリービットのIP Centrex用プロバイダに加入し、同社の販売パートナーからIP電話機などの機器を購入することによって、サービスを受けることができる。
■ IP Centrexの「3つのメリット」
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「OfficeOne IPビジネスホン」の概念図
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IPビジネスホン用のIP電話機
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同社の代表取締役 最高経営責任者、石田宏樹氏によれば、既存のIP Centrexサービスでは1)安い、2)利用環境に変化なし、3)簡単・シンプル、をメリットとしてうたっているが、どのサービスもどこかに足りないところがあるとのことだ。では、同サービスを上記の3つの点から見てみるとどうなのだろうか。
まず1)の面では、アクセス回線にNTT東西のBフレッツを利用し、専用線やVPNなどの特別な回線を必要としないため、ランニングコストを低く抑えることができる。まだ正式には決まっていないが、プロバイダ料金とサービス利用料で5,000円/月から(Bフレッツ接続料別)、通話料は日本全国8円/3分とリーズナブルな価格設定をする予定という。サービス加入者同士は無料で通話できるため、本社・支社間や取引先との通信を内線として設定することも可能。また初期投資も、すでにあるLAN配線を利用するのであれば、RTV700(178,000円)とIP電話機(既存のビジネスホンと同程度の価格を予定)の購入のみで済む。
2)では、03などの固定電話の番号と、050のIP電話番号を自動的に変換する仕組みがあるため、固定電話の番号にかかってきた電話もIP電話機で着信することが可能。
3)の面はどうかというと、増設や設定の変更をするたびに管理会社を呼ぶような手間はいらないという。「IP電話機にLANケーブルをつないで、iモードやWebブラウザから簡単な設定を行えば、すぐに増設が完了する。オフィスのレイアウト変更の場合にも、簡単に対処可能だ」(石田氏)。
こうした特徴により、フリービットではIPビジネスホンを「本当に使えるIP Centrexサービス」に仕上げることができたという。その背景として、石田氏は「IPv6を利用できたことが大きい。IPv6はまだ一般には普及していないが、当社はFeel6などの実証実験を行って得たノウハウがある」とし、IPv6の使用によって、煩雑なアドレス管理面の負担軽減や、フィルタリングによるセキュリティ向上などが実現できたとした。
同社ではこうした同サービスのメリットを強調し、提携した販売パートナーを通じて販売を行う。また提携だけでなく、パートナーとの合弁会社設立も進めていくとしており、2004年に20億円の販売を目標としている。
■ URL
フリービット株式会社
http://www.freebit.com/
プレスリリース
http://www.freebit.com/press/20031021.html
( 石井 一志 )
2003/10/21 15:45
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