ファウンドリーネットワークス株式会社は4月16日、シャーシ型レイヤ4-7スイッチ「ServerIron 450」「同850」と、ゲートウェイスイッチ「ServerIron GTシリーズ」を発表した。
■ 業界最高水準の対DDoS性能を持つWebスイッチ
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ServerIron 450(中)、同850(最奥)、同 GT(手前)
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ServerIron 450/850は、それぞれ4/8スロットのモジュールを内蔵可能な、シャーシ型のWebスイッチ。Gigabit Ethernet(銅線/光ファイバー)インターフェイスをServerIron 450では48、同800では112まで拡張可能で、従来型「ServerIron 400/800」の倍に相当する高密度を実現した。さらに、1もしくは2ポートの10Gigabit Ethernetアップリンクモジュールも新たに利用できるようになっている。
また、Webスイッチング管理の新モジュール「WSMM-II」を搭載でき、アクティブ-アクティブ構成で装着を行えば、冗長化と約2倍のパフォーマンス向上が可能になる。これらの強化点により、ServerIron 850では毎秒320kコネクションのレイヤ4コネクション、毎秒400万のSynパケット処理が可能になるなど、「業界最高水準」の性能を持つに至ったという。なお、WSMM-IIモジュールはServerIron 400/800にも対応しており、従来のユーザーもこれを利用してパフォーマンスを向上させることは可能とのこと。
価格は、ServerIron 450が380万円から、同850が410万円から。出荷は4月16日より開始される。
■ SSL処理機能、アプリケーション制御機能などを統合した新モデル
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米Foundry Networksの副社長兼サービスプロバイダー/マルチレイヤスイッチング事業部長、チャンドラ・コッパラプ氏
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ServerIron GTシリーズは、「今までの当社のスイッチとは、まったく異なった革新的なアーキテキチャを使用している。ハイエンドのL4-7スイッチを用いて、低コストでコンパクトな製品を提供できるもの」、と米Foundry Networksの副社長兼サービスプロバイダー/マルチレイヤスイッチング事業部長、チャンドラ・コッパラプ氏が述べるように、新しい概念で提供される製品だ。
上位2製品に搭載されているSSLターミネーション/アクセラレーション機能を利用すると、サーバーはSSLの暗号化に関する処理をすべてオフロードできるため、さまざまメリットが発生する。例えば、暗号化処理の終端となるために、同製品では通常は暗号化されてしまうために監視できないパケットに対してもコンテンツ処理を行えることがあげられる。またWebサーバーはSSLの処理を行わなくてよいため、本来のWebアプリケーション処理に専念でき、パフォーマンス向上や台数の削減が可能。また、httpsのサーバーを複数おいてロードバランスさせる場合は、それぞれにSSLのサーバー証明書が必要となり、コストや複雑な管理を行わなくてはならないが、GTシリーズにすべての処理を任せることができれば、証明書は1つだけですむ。
このSSL処理に加えて、すべてのGTシリーズはネットワーク内部のアプリケーションファイアウォールとして動作させることが可能。各ポートごとにセキュリティポリシーを決定し、部門間のアクセス規制やアプリケーション使用の制限を行えるようになっているため、例えば経理から総務のデータベースにはアクセスできるが逆はできないとか、Webサービスにはアクセスできてもファイルサーバーにはアクセスできないなど、部門ごとにポリシーを細かく定義して運用できる。また、パケットを詳細にスキャンすることで、ウイルス、ワームなどが広まらないように監視することも可能。
価格は、Gigabit Ethernetポートを4基備え、SSLのアクセラレーション機能を持たないエントリーモデル「GT-4G」が160万円から。また同製品にSSLアクセラレーション機能を追加した「GT-SSL-4G」が240万円から、12ポートのGigabit EthernetポートとSSLアクセラレーション機能を備えたGT-SSL-12Gが300万円から。
■ URL
ファウンドリーネットワークス株式会社
http://www.foundrynetworks.co.jp/
( 石井 一志 )
2004/04/16 19:00
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