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ポリコム、液晶一体型のパーソナルビデオ会議システムを発表


Polycom VSX 3000

代表取締役社長 奥田 智己氏
 ポリコム株式会社は5月26日、オールインワン型ビデオ会議システム「Polycom VSX 3000」を発表した。ラインアップには、IPネットワークに対応した「IPモデル」と、IP/ISDN両対応の「ISDNモデル」が用意されており、価格はそれぞれ798,000円(税別)から、1,050,000円(同)から。出荷開始は6月後半を予定している。

 VSX 3000は個人での使用に適したビデオ会議システムで、17インチLCDディスプレイと同サイズの筐体に、ビデオコーデック、カメラ、マイク、スピーカーなど必要なものをすべて詰め込んだ、オールインワンタイプの製品。企業内のユーザー個々の卓上に設置して使用されることを想定しており、PCのディスプレイとしても利用できるよう、VGA端子、ビデオ入力端子などを備えている。ディスプレイとして利用した場合の表示可能な最大解像度は、1,280×1,024ドット。

 同製品はコンパクトにまとめられているが、個人での使用に限れば、機能は従来より同社が販売している会議室向けのハイエンドビデオ会議システム「VSX 7000」と比較しても「ほぼそん色ない機能を持つ」(代表取締役社長 奥田 智己氏)とのことで、最新の動画圧縮フォーマット「H.264」コーデックや、ほぼCD並み(14kHz)のクオリティを実現できる独自の音声圧縮アルゴリズム「Siren 14」、AES暗号化などに対応している。単独では接続先は通常1カ所のみだが、多地点接続オプションを導入すると、自分を含めて4地点までの接続を行える。

 またデュアルストリーム機能にも対応しており、ビデオ通話をしながら同時にデータを受信できるため、送られてくる資料を見ながら会話をすることも可能。なお、最初の段階ではデータ受信にのみ対応し、データ送信機能は2004年第4四半期にオプションとして提供される予定。さらにVSX 3000は、同社のビデオ会議、Webコラボレーションなどの既存ソリューションと連携・統合することも可能で、たとえば、Webポータルを利用して相手の着席状況を確認してからコールしたり、VSX 7000やViaVideoといった既存製品と通信したり、といった利用もできる。

 当初は社内でも「ニッチな製品」(奥田氏)ととらえられていたというVSX 3000だが、1カ月ほど先に発表されていた米国の反応などを見ると、意外に反響が大きかったという。同社ではこうした調査の結果も生かして、企業のエグゼクティブ、遠隔地と共同で研究を行うような技術職、外資系企業の小オフィス、法律・会計事務所、ハイエンドSOHOなどを対象として同製品を展開するとしており、2004年中に1,400台、2005年に3,600台の販売を見込んでいる。



URL
  ポリコム株式会社
  http://www.polycom.co.jp/


( 石井 一志 )
2004/05/26 17:41

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