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富士通研、プロトコル間の相関関係と実トラフィックを比較するサーバー分析技術を開発


 株式会社富士通研究所は7月9日、複数サーバーで構成されるシステムを観測・分析し、結果を可視化する技術の開発を発表した。

 同研究所では、Webサービスなどの実行環境での運用管理に適用することで、これを安定動作させることを目的に今回の技術を開発した。これにより大規模化の進むITシステムの運用管理での負荷を軽減でき、データセンターの運用管理にも応用できるとしている。

 CPU利用率などのサーバーリソースをグラフ表示するといった従来の監視方法ではなく、IPネットワークのトラフィックから各種プロトコルを判別し、マイニング技術により相関関係を表すモデルを自動取得する。

 これにより得られたモデルと実際のトラフィック内のデータを比較して、そのずれを管理者に通知するほか、システムの挙動も可視化する。このためサーバー側にエージェントをインストールする必要がなく、障害発生時に、その原因や場所を容易に特定できるという。また障害とはいえなくとも、リソース不足などによる軽微な症状が起きた時点で早期に対処することも可能だ。

 今後は、分析精度の向上と適用範囲の拡大を目指して研究開発を進めていく。またネットワーク製品への適用による事業化もあわせて検討していく。



URL
  株式会社富士通研究所
  http://www.labs.fujitsu.com/
  プレスリリース
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/07/9.html


( 岩崎 宰守 )
2004/07/09 19:22

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