ノーテルネットワークス株式会社は、無線LANゲートウェイ「WLAN Security Switch 2270」、アクセスポイント「WLAN Access Port 2230/2231」、管理ツール「WLAN Management System」を8月中旬より出荷する。
WLAN Security Switch 2270は、最大36アクセスポイント(以下、AP)の管理が可能な無線LANゲートウェイ。価格は323万9000円。WLAN Access Port 2230は、IEEE 802.11a/b/gに対応するAPで、価格は10万7000円。同2231は8万9000円でIEEE 802.11b/gに対応する。なおAPの両製品ともにPoEに対応している。WLAN Management Systemは、これらの機器を一元管理できるソフトウェア。価格は36アクセスポイントのライセンスで89万9000円となる。
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WLAN Security Switch 2270
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WLAN Access Port 2230
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カナダNortel Networks Wireless LAN ビジネスリーダー ピーター・セラリス氏
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LWAPPプロトコルにより、スイッチ-AP間で機器情報をやり取りする
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管理ソフトでは、APの電波と位置の情報を元に、電波強度をマップ化できる
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今回新たに発売される製品群では、2003年に発売した同社初の無線LAN製品「WLAN Security Switch 2200」の顧客から寄せられた意見が反映されているという。
2270では、APとの機器情報のやり取りにLWAPPプロトコルを用いることで、電波や暗号化の設定といった通常AP側での機能を、スイッチ側で行うことを可能にしている。カナダNortel Networks Wireless LAN製品のビジネスリーダーであるピーター・セラリス氏によれば、同社の試算では「運用コストを50%以上軽減できる」という。
また導入の際にも、APである2230の側から2270を自動検知し、ネットワーク構成を自動ダウンロードするため、プラグアンドプレイでの設置が行える。
またLWAPPでは、AP側の電波レベルや位置情報のモニタリングも可能となっており、管理ソフトウェアは、複数APの電波強度をマップ化して、APを適切に配置するサイトサーベイのツールも備える。
位置情報のトラッキング機能については、倉庫や流通でのトラッキングといった用途を想定した「今年後半にも、ロケーションベースのソリューションを提供する予定」とのこと。
またAP接続ユーザーのネットワーク利用状況を動的に検知して、帯域を自動で割当できる。それでも帯域が不足する場合には、APを追加することで自動的に設定を行うシームレスな運用が可能だ。
またVoIP利用時には、音声トラフィックを検知してパケットにプライオリティキューを追加するQoSの機能も備える。またVoIPの高音質規格であるWNE、SBPなどにも対応することで、高音質な音声データの利用が可能になるという。「デュアルモード端末も発売されるなど、日本市場では特に重要な機能と考えている」とのことだ。同社のVoIP製品である「Multimedia Communication Server 5100」との連携にも対応する。
このほか無許可APの接続を検知してシャットダウンする機能も備える。これにより、「すでに導入されている無許可APを検知できるため、クリーンな状態での導入が可能になる」という。また複数台の2270をクラスタ構成した負荷分散にも対応しており、これをソフトウェアから一元管理できる。
これら機能により、「複数APの管理を一元化するニーズのある中規模から大規模の企業ユーザーへの販売を行っていく」という。同社では現在、無線LAN製品とVPNも統合の作業を進めているとのことで、今後はIEEE 802.11i、WPA2といったセキュリティ規格にも対応する予定。
■ URL
ノーテルネットワークス株式会社
http://www.nortelnetworks.co.jp/
( 岩崎 宰守 )
2004/08/05 18:07
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