沖電気工業株式会社は、大規模IP-PBXと業務アプリケーションを融合させたIPテレフォニーサーバーの最新版「IP CONVERGENCE Server SS9100 リリース2.0」と、SIP対応モバイルIP電話機「WSP-500」を8月30日より発売する。SS9100 R2.0の価格は1000ユーザーの場合4,500万円で、9月末に出荷される。WSP-500の価格はオープンで、出荷は10月の予定。同社ではサーバーを3年間で3,000セット、IP電話では1年間で10,000台の販売を見込んでいる。
SS9100は、大規模IP-PBXと.NET環境の基幹業務アプリケーションの機能を備えたIPテレフォニーサーバー。今回発表のSS9100 R2.0では、同社が6月に発表したSIP搭載J2EEアプリケーションサーバー「SipAs on WebLogic」との連携に対応した。これによりJavaでの情報と通信を融合したアプリケーションの開発が可能となった。
さらにシステムを階層表示してのGUIによる設定/管理が行えるほか、システム管理者、部門管理者、従業員といった権限にあわせた機能設定環境を提供するプロビジョニングの機能、サーバーによる装置監視、ネットワーク/センタ障害時に拠点内/外線通信を確保するサバイバルサーバー機能などを新たに追加した。このほかPoE(Power over Ethernet)の規格であるIEEE 802.3afによる電話端末への給電にも対応した。
WSP-500は、IEEE 802.11bに対応する携帯型のIP電話機。SS9100 R2.0を1台あたり数千台の収容が可能となっている。サイズは幅98mm×高さ47.6mm×奥行25.6mm。重量は約98g。G.711u/A、G.729a/b/abの音声圧縮方式と、SIP/SDPの呼制御プロトコルに対応する。またRADIUSサーバーと連携したユーザー認証仕様であるIEEE 802.1xや、暗号保護にAESを追加したIEEE 802.11iといったセキュリティ機能も備える。連続通話時間は4時間以上、連続待受時間は100時間以上となっている。
SS9100 R2.0は、WSP-500のほかにも、8月26日に発表されたIP対応構内PHS基地局「UF7200IP」との連携により、従来電話配線で接続していた構内PHSとの接続にも対応している。さらにNTTドコモが発売しているFOMA/無線LANのデュアルモード対応法人向け携帯電話端末「N900iL」にも対応する予定。
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IP CONVERGENCE Server SS9100 リリース2.0
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WSP-500
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SS9100 R2.0を用いたシステム構成図
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■ URL
沖電気工業株式会社
http://www.oki.com/jp/
プレスリリース
http://www.oki.com/jp/Home/JIS/New/OKI-News/2004/08/z04062.html
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( 岩崎 宰守 )
2004/08/30 14:55
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