株式会社富士通研究所と富士通株式会社は10月5日、IP電話サービスの制御をWebサービスで行うための業界標準仕様「Parlay X Web Services」に準拠したミドルウェアの開発を発表した。
VoIP技術の進展により、Web上の営業スケジュールを対応可能な営業に着信転送をするといった、情報サービスと電話サービスが融合した付加価値の高い新サービスの登場が見込まれる一方で、呼制御管理サーバーと位置情報管理サーバーのインターフェイスが異なる、また、発着信だけでなく端末間で直接通信される音声データをサーバー側で活用できない、などの課題があった。
今回開発された通信制御ミドルウェアでは、WebサービスでIP電話サービスを制御するための標準仕様に準拠しているため、Webサービスの開発環境から相互接続性を持った電話制御サービスを利用できる。これにより着信時に対応可能なメンバーへの電話転送や、Web画面からのワンクリックでの電話発信などをの機能を備えた営業システムやCRMシステムなどの業務アプリケーションを短期間に構築できるという。
またIP電話間の音声をサーバー上で管理・操作するための音声データ処理機能と、これを制御できるWebサービスベースのアプリケーションインターフェイスもあわせて開発しており、通話の録音や音声通知、音声による情報アクセスといった音声を活用したサービスを提供可能となる。
富士通と富士通研ではこのミドルウェアを用い、10月4日から日本、韓国、イギリス、アメリカの4カ国で実施されているVoIP相互接続試験イベント「GMI2004」で、複数ベンダー開発のIP電話と連携するアプリケーションの動作検証を行う。また今後はサービス連携機能をさらに強化して早期の製品化を目指す。
■ URL
株式会社富士通研究所
http://www.labs.fujitsu.com/
富士通株式会社
http://jp.fujitsu.com/
プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/10/5.html
( 岩崎 宰守 )
2004/10/05 19:11
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