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ヤマハ、QoS性能などを向上させたインターネットVPN向けルータ

ベストセラー機「RTX1000」の後継製品

RTX1100

AV・IT事業本部 マーケティング室 課長代理 平野尚志氏
 ヤマハ株式会社12月1日、企業の拠点向けVPNルータ「RTX1100」を発表した。価格は12万3900円で、2005年2月上旬より出荷開始となる予定。

 RTX1100は、ベストエフォート型サービスであるインターネットVPNでの利用を意識したルータで、従来より販売されている「RTX1000」の後継として発売されるもの。RTX1000同様、10/100BASE×1、10/100BASE×1、10/100BASE×4(スイッチングHUB)の独立した3系統のネットワークポートを備えている。またバックアップ回線接続用として、ISDNのS/Tポート×1も搭載。主回線が不通になった場合に用いるバックアップ用ISDN回線を本ルータ1台にまとめて収容し、切り替え/復旧を自動で行わせることが可能。

 最大スループットは従来同様100Mbpsだが、VPN通信時のスループットが最大55Mbpsから最大100Mbpsへ向上したとともに、今回よりAES暗号化のハードウェア処理にも対応した。またIP電話の利用拡大などを意識し、CPUをアシストするハードウェアを搭載するなど、QoS処理を強化。情報系データのバーストなどから基幹系データや音声・映像系データなどを保護できる動的QoSアルゴリズム「Dynamic Traffic Control」、トンネルQoS、UPnP、SIP-NAT機能などを併せて使用することにより、安全かつ柔軟なIP電話ソリューションを提供できるという。

 加えて今回は、最大5種類のConfigファイル、2種類のファームウェアを保存できるようにしたほか、Configファイルの履歴保存機能も追加され、1種類のConfigファイルにつき過去2回までの変更前ファイルを保存できる。さらに、バックアップ回線側を使用している際に点灯するバックアップランプや、障害原因の調査に利用できるようにリスタート/リブート前のログを保存する機能が追加されるなど、ユーザビリティに配慮した細かい改良が加えられている。

 また、ベストセラー機であるRTX1000のユーザーや、同製品を扱っていたSIerなどがスキームを変えず乗り換えられるよう、「Configファイルをそのまま移行するだけでほとんどの機能を継続利用できる」(AV・IT事業本部 マーケティング室 課長代理 平野尚志氏)ほどの、高い互換性を確保しているという。ただし、RTX1000自身の継続販売を望むユーザーもいるため、両製品は並行して販売されるとのこと。



URL
  ヤマハ株式会社
  http://www.yamaha.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.yamaha.co.jp/news/2004/04120101.html

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( 石井 一志 )
2004/12/01 19:16

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