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検疫LANシステムを構築可能なレイヤ3スイッチ新版


OmniSwitch 6800シリーズのうち、「OS6800-48」

eビジネス・ネットワーキング事業部のアジアパシフィック ディレクター、桑田政輝氏
 日本アルカテル株式会社は12月9日、ユーザー認証VLANに対応したレイヤ3スイッチ「OmniSwitch 6800シリーズ」を、同日より順次出荷開始すると発表した。価格はオープンだが、参考価格は150万円から。

 ラインアップには、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポートを48基持つ「OS6800-48」、同24基の「OS6800-24」と、MiniGBIC(SFP)インターフェイスを24基搭載した「OS6800-48」、OS6800-48/24のPoE給電対応モデル「OS6800-P48/P24」、の計5モデルが用意された。各製品とも、インターフェイスのうち4基はMiniGBIC(SFP)と1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tの排他使用ポートになっているほか、最大2ポートの10Gigabit Ethernetインターフェイスを備える。

 同社では従来より認証VLAN対応の製品を販売してきたが、今回発表された6800シリーズは、ハイエンド・ミッドレンジ向けのシャーシ型スイッチと、エントリ向けのボックス型スイッチの間を埋める役割を担う。同シリーズは単体利用のほか、8台までのスタック接続が可能で、1台のシャーシ型スイッチであるかのように動作する「バーチャルシャーシ」機能をサポート。キャリアクラスの耐障害性を備えているという。また、従来モデルのOmniSwitch 6600シリーズと異なり、1ポートで複数のユーザー認証を行える「マルチVLAN」機能にも対応したため、大規模ネットワークのエッジ、もしくは中小規模ネットワークのコア、どちらの用途にも利用できるとのこと。

 認証方式としては、IEEE 802.1x認証だけでなく、HTTPS/Telnet認証方式をサポートしているため、導入に際してはクライアントOSの種類に左右されない。また、自分から認証を行えないIP電話やネットワークプリンタなどを動的にVLANへ収納できる機能も持っており、こうした機能を利用すれば、現在の環境を生かしたまま「事前対策的な」検疫LANソリューションを構築できる。

 しかし、eビジネス・ネットワーキング事業部のアジアパシフィック ディレクター、桑田政輝氏は「事前対策ももちろん重要だが、いったん認証されたクライアントがいつまでも正しいものである保証はない」とし、“事後対応”が取れる仕組みも必要だと主張する。桑田氏はこの点に関し「当社製品は、オープンなフレームワークを採用しているため、他社製品との連動、有機的統合が容易。IDS/IDP製品などと連携することで、事後対応ソリューションも簡単に構築可能だ」と述べ、優位性を強調した。

 なお日本アルカテルでは、OmniSwitch 6800シリーズ全体で、初年度30億円の販売を目標としている。



URL
  日本アルカテル株式会社
  http://www.alcatel.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.alcatel.co.jp/jp/content/press/omniswitch6800jplaunchtcm74162961635.jhtml


( 石井 一志 )
2004/12/09 18:31

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