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富士通研究所、無線IP電話で高い通話品質を保証する技術


 株式会社富士通研究所と富士通株式会社は2月7日、無線LANを利用したIP電話(無線IP電話)による通話中の音切れや遅延を無くし、高い通話品質を保つ技術を開発した。

 この技術は、(1)音声データを、文字データなどほかのデータ通信よりも優先する「IEEE 802.11e」に準拠し、(2)SIPサーバーで端末の接続制御と帯域管理を行うことで、IP電話端末の同時接続台数の制限と、帯域の制御を行い、(3)電波状況に合わせて音声データの通信速度を最適化する、という3つの特徴により、高い通話品質を保障するという。

 富士通研究所によると、今回開発された技術を利用したIP電話システムにおいて、音声通話と同時に3Mbpsを超えるデータ通信を行ったところ、IP電話の音声パケット損失0(音切れなし)を確認したという。また、端末14台の同時接続においても高品質の通信が可能であったという。

 富士通では、IEEE 802.11eに準拠するアクセスポイントへの適用を中心に、無線LAN環境に対応したIP電話システム製品として早期に製品化を進める予定としている。また、2007年ごろに予想されている、固定網と移動網を意識せずに、同じ電話番号、同じ端末で利用できる「FMCサービス」にも利用できるという。



URL
  富士通株式会社
  http://jp.fujitsu.com/
  富士通研究所株式会社
  http://www.labs.fujitsu.com/jp/index.html
  プレスリリース
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2005/02/7-3.html


( 朝夷 剛士 )
2005/02/07 16:50

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