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ノーテル、1秒以内に復旧可能なコアネットワーク向けレイヤー3スイッチ


Nortel Ethernet Routing Switch 8600
 ノーテルネットワークス株式会社は6月1日、コアネットワーク向けレイヤー3スイッチ「Nortel Ethernet Routing Switch 8600」向けのモジュール「Nortel Ethernet Routing Switch 8600 Rモジュールシリーズ」を発表した。

 Nortel Ethernet Routing Switch 8600は、高い冗長性、インテリジェンス、セキュリティなどを特長とするモジュラー型のイーサネットスイッチ。2000年の発売より全世界で40000システム以上を納入した実績を持っている。

 今回発表されたのは、1シャーシに最大2枚搭載可能なCPUモジュール「8692SSFスイッチングファブリック」、3ポートの3G LAN PHY対応XFPスロットを装備する「8683XLR」、30ポートのSFP GBICを収容可能な「8630GBR」、48個の10/100/1000Base-Tポートを搭載する「8648GTR」、3個のLAN/WAN PHY対応10ギガビットイーサネットポートを搭載する「8683XZR」の5つのモジュール。

 特長として、「Routing Switch Software v4.0」に追加された、テラビット以上のクラスター・スイッチング帯域と高速転送を提供する機能「Resilient Terabit Cluster」がある。これは、レイヤー3レベルの筐体冗長機能であるR-SMLT(Routed Split Multi-Link Trunking)で接続することで、複数のスイッチが1台のスイッチのように動作させられる機能。クラスター化することで、従来スパニングツリーに依存しているときに発生したルーティングによる切り替え時間や、ネットワーク障害時のルーティングによる切り替わり時間を意識せず、ネットワーク障害による停止時間を最小限にとどめることが可能。同社エンタープライズマーケティングの沼田真哉氏によると、「スパニングツリープロトコルを使っている場合、復旧まで32秒もかかるが、Resilient Terabit Clusterでは、0.8秒で復旧できる」と、高い障害回復性能を強調した。

 そのほか、セキュリティ機能の強化とIPv6への対応などが特長として挙げられている。なお、IPv6については、2005年第4四半期提供予定の次期バージョンのRouting Switch Softwareで完全対応(IPv6 Ready Logo Phase-2)の予定。


米Nortelイーサネット・スイッチング・ビジネス ディレクターのサンジーブ・グプタ氏
 米Nortelイーサネット・スイッチング・ビジネス ディレクターのサンジーブ・グプタ氏によると、セキュリティ・モビリティ・コンバージェンスなどインフラに求められる要件が大きく変化しているという。「音声サービスの利用や、ワイヤレスLANなど、ネットワークに求めるものが大きくなっている。そのため、ネットワークのダウンタイムも非常にシビアだ。たとえば、IPフォンを使ったコールセンターの場合、2秒以上つながらなければ顧客は電話を切るだろう。また、オンラインショップなら7秒以上つながらなければ、他のサイトにいってしまう」と、ネットワークインフラに求める要件が高くなっていると指摘。「これに対して、多くのネットワークは復旧まで6~40秒程度の時間がかかっている。Nortelなら、1秒以内で復旧できる」と、顧客に対するサービスをほとんど停止しないですむメリットを挙げた。

 価格は、8692SSFが359万9000円、8683XLRが719万9000円、8530GBRが503万9000円、8648GTRが359万9000円。なお、8638XZRについては価格未定となっている。同社では、従業員400名以上の中・大規模企業を対象に販売を行うとしている。



URL
  ノーテルネットワークス株式会社
  http://www.nortel.com/corporate/global/asia/japan/


( 福浦 一広 )
2005/06/01 16:33

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