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アラクサラ、MAC認証に対応した企業エッジ向けボックス型スイッチ－10GbE対応モデルも |
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アラクサラはNECと日立の合弁会社としてスタートしたネットワーク機器ベンダで、これまではキャリアなどの大規模ネットワークに向いたルータ/スイッチ製品を提供してきた。しかし、事業を拡大する上ではやはり企業ネットワーク、特に中小規模ネットワークのコアや、エッジとしても利用できる製品の拡販は欠かせないところだ。 取締役社長の和田宏行氏も「企業でも、ネットワークのインフラ化が進むにつれて（高信頼、安定、安全なネットワークというコンセプトの）ギャランティードネットワークの重要性が高まっている。現在、基幹系ではそうした製品が導入されているケースが多いが、フロア、部門まで高信頼のものを導入するようにしないと、企業内でのギャランティー性は保てないと考えている」と述べ、高信頼製品の企業での必要性を訴え、企業向け製品を積極的に販売していく姿勢を示している。 そうした背景の中で投入されるAX2400S/3600Sの両シリーズは、ともに1Uラックマウントサイズのボックス型スイッチ。ボックス型スイッチでは初という、MAC-VLANとIEEE 802.1X認証の連携機能を備え、MACアドレスによる個別認証を行うことができるため、たとえば会議室や応接室などの自席以外からの場所でも、自分の所属するVLANにアクセスすることが可能になるという。 あわせて、企業内ネットワークの高速化に対応するため、10GbEのアップリンクに対応した製品を各1モデルずつラインアップした。アラクサラによれば、現在、企業内のネットワーク製品のうち、10GbE対応製品の比率はまだ2％に過ぎず、2006年もまだ5％程度にとどまると予測されているとのことだが、同社では「AXシリーズにおける10GbE搭載製品の比率を、来年度には15％にまで高めたい」（執行役員 マーケティング本部 本部長の滝安美弘氏）意向で、積極的に10GbE製品の拡販を図る。
これらのモデルはいずれもポート/IEEE 802.1Q準拠のタグ/プロトコルなどのVLAN機能、各種スパニングツリー、リンクアグリゲーションなどの機能を搭載するほか、MACヘッダ、送受信先のIPアドレス/ポートなどレイヤ3/4レベルのフィルタリングに対応したパケットフィルタ機能も備える。価格は59万8500円から。シスコシステムズのCatalyst 2970などが競合製品になるという。 一方、AX3600Sシリーズには、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポートを20基と、1000BASE-TとSFPのコンボポートを4基備えた「AX3630S-24T」、同製品に10GbE（XFP）ポートを2基追加した「AX3630S-24T2X」、AX3630S-24TをPoE（Power over Ethernet）に対応させた「AX3630S-24P」が用意された。 各モデルとも、AX2400Sの基本機能に加えて、IPv4だけでなくIPv6でも利用可能なVRRP冗長化機能などを備える。また、ソフトウェアセットを基本機能に絞ったライトモデルと、BGP4やISIS（サポート予定）などのダイナミックルーティングプロトコルまでをサポートするアドバンストモデルが提供される予定という。価格は90万3000円からで、シスコシステムズのCatalyst 3500/3750シリーズなどが競合製品になるとのこと。 両シリーズをあわせた販売目標（OEM含む）は、今後1年で1万台、3年間で7万台。OEMパートナーについて滝安氏は「現在話を進めている」とだけ述べて明言を避けたが、7日にNECが「IP8800/S2400」「同/S3600」として販売開始すると発表したほか、上位製品をすでにOEMで販売している日立やアライドテレシスなどが候補になっていると見られる。 ■ ＵＲＬ アラクサラネットワークス株式会社 http://www.alaxala.com/jp/ ニュースリリース（アラクサラ） http://www.alaxala.com/jp/news/release/20050907-1.html ニュースリリース（NEC） http://www.nec.co.jp/press/ja/0509/0701.html ■ 関連記事 ・ 日本発のルータは世界に羽ばたけるか？NECと日立の合弁会社「アラクサラ」営業開始（2004/10/01） ・ アライドテレシス、アラクサラ製コアスイッチを自社ブランドで来春発売（2004/12/20） ・ アラクサラ、コンパクト設計の企業・通信事業者向けルータ（2005/05/30） ・ アラクサラ、相互接続検証などが行える多目的センターを開設（2005/07/12）
（ 石井 一志 ）
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