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Eシリーズ向けの16ポート10GbEモジュール
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米Force10 NetworksのCEO、マーク・ランドル氏
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フォーステンネットワークス株式会社(以下、フォーステン)は11月30日、同社のシャーシ型スイッチ向けに提供される新10Gigabit Ethernet(GbE)モジュールなど、ネットワーク新製品4種を発表した。
今回発表されたのは、TeraScaleアーキテクチャを採用したスイッチ「Eシリーズ」向けの16ポート10GbE(XFP)モジュール、8ポート10GbE(XFP)モジュール、90ポートGbE(ミニRJ21)モジュールと、48ポートのGbEを備えたボックス型スイッチ「S50」の計4製品。10GbEモジュールは2006年第1四半期からの出荷、GbEモジュールとS50はすでに発売されている。
米Force10 NetworksのCEO、マーク・ランドル氏は現在の企業におけるデータセンターについて、「メインフレームなどの大型コンピュータからブレードサーバーやラックサーバーへシフトしており、相互接続のためにより高い接続性が求められるようになった。また、2006年にはサーバーに10GbEポートが搭載されるようになるだろう」と述べ、10GbEなどの高速ネットワークの必要性が高くなっているとした。
そうした背景の中でフォーステンが提供する新モジュールは、従来製品を大幅に上回る高密度を提供するもので、最大14枚のモジュールを収容可能な「E1200」スイッチでは、10GbEなら224ポート、GbEなら1260ポートを収容できるようになった。企業からは密度、スループットが高く、信頼性も確保されたソリューションが求められていると語ったランドルCEOは、「これらの製品を利用すれば、1筐体あたり、競合の3~4倍のポート密度を実現できる」と今回の製品を説明する。
さらにランドルCEOはこの高密度化によって、設備投資額を75%削減できるとしたほか、「消費電力と空調費用をそれぞれ81%、ラックスペースを80%削減可能。運用コスト面でも大きなメリットを提供できる」とも述べ、競合に対する優位性を強調していた。
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S50
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フォーステンの代表取締役、田中克和氏
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一方S50は、データセンターのエッジ向けに設計されたボックス型レイヤ3スイッチ。1Uサイズの筐体に、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tポート×44と、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-TもしくはSFPのコンボポート×4を備え、オプションにより10GbE XFPポート×2を搭載することもできる。フォーステンでは、「コアからエッジにラインアップを拡大するための製品。コアアグリゲーションからサーバーエッジまでの一貫性を実現する」としている。
またフォーステンは同時に、国内の企業や団体に向けた販売網を拡充するため、NECと販売代理店契約を締結したと発表した。EシリーズなどのEthernet製品群が対象で、同社では、HPCやグリッドコンピューティング市場で強いソリューションを持つNECの販路を利用し、同市場に向けたアプローチを強化したい考え。
フォーステンの代表取締役、田中克和氏はこれに関して「従来より、NECとの取り組みを進めるべく努力してきたが、ここに至ってようやく実現できた。高密度のネットワークが求められるHPC市場は当社でも注目しており、ぜひとも成功させたい。パートナーを通じた販売シェアのうち、NEC経由での販売割合を3割程度にしていきたい」と述べた。
■ URL
フォーステンネットワークス株式会社
http://www.force10networks.co.jp/
ニュースリリース(新製品)
http://www.force10networks.co.jp/news/pr-2005-11-30_2.htm
ニュースリリース(NECとの契約)
http://www.force10networks.co.jp/news/pr-2005-11-30_1.htm
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( 石井 一志 )
2005/11/30 16:22
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