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FLASHWAVE 7500X WDMシステム
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富士通の経営執行役、近間輝美氏
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富士通株式会社は1月17日、第三世代WDM「FLASHWAVE 7500X WDMシステム」(以下、FW7500X)を販売開始すると発表した。価格は2800万円から。
FTTHをはじめとするブロードバンドネットワークの普及に伴い、国内のトラフィックが増え続けているのは広く周知されている通り。富士通の経営執行役、近間輝美氏によれば、トラフィック量は年換算2.1倍の伸びを示しているとのことで、このままの勢いで推移すると、国内のキャリアが投資しなくてはならない設備投資の量(コスト、面積、電力)は、5年後には3倍超に達するという。
またキャリアにおいては、リアルタイム性を重視したサービスを提供するための「高品質・低遅延」、オンデマンドサービス提供などによる「需要の変動」、そして既存サービスを継続させながらのマイグレーション、といった課題もあり、これらに対応できるソリューションも求められている。
そこで富士通では、光ダイナミッククロスコネクトによるメッシュ型ネットワークをサポートする第三世代WDMを提供することで、こうしたニーズに応えようとしている。光ダイナミッククロスコネクトとは、光ファイバー内に多重に存在する光波長データのうち、任意のものをほかの任意の光ファイバーへ電気変換なしにのせかえる仕組み。
これを用いると、光-電気-光の中継を行う従来型WDMを用いる場合と比べて構成を単純化できるほか、中継先の選択や割り当てもリモートから行うことが可能で、設備費用合計を約1/4に節約可能という。あわせてFW7500Xでは、光ネットワーク上の信号を制御するGMPLS技術の採用などによって、設置・保守費用の1/5程度への削減も実現できるとのこと。
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「光ダイナミッククロスコネクト」によるメリット
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既存製品とFW7500Xでのネットワーク間接続手法の違い
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富士通ではこうした性能を備えるFW7500Xと、同時に発売されるメディアコンバータ、スイッチなどでラインアップが拡大された光製品群によって、現在国内30%、北米10%程度の市場シェアを、3年で30~40%に拡大したい考え。FW7500X単体では、3年間で1500台の販売を見込む。
■ URL
富士通株式会社
http://jp.fujitsu.com/
プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2006/01/17-2.html
( 石井 一志 )
2006/01/17 17:06
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