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日本アルカテル、企業向けコアスイッチの新版-IPv6のハードウェア処理に対応


OmniSwitch 9700

エンタープライズソリューション事業部 テクニカルコンサルタントマネージャー、大麻剛稔氏
 日本アルカテル株式会社は1月25日、10Gigabit Ethernet(GbE)に対応する企業向けの大型レイヤ3スイッチ「OmniSwitch 9700」を販売開始すると発表した。価格は500万円から。

 OmniSwitch 9700は、最大8スロット分のモジュラーカードを搭載可能なシャーシ型スイッチ。筐体サイズは11Uで、最大16基のワイヤレート10GbEポート、もしくは最大192基の同GbEポートを収納できる。また第2四半期に提供が予定されている高密度(6ポート)タイプの10GbEモジュラーカードを利用すると、10GbEポートを最大48基まで拡大することも可能だ。

 特徴はパフォーマンスの高さで、IPv4/v6ともにハードウェア処理に対応。最初のパケットからワイヤレートで処理を行えるほか、「マルチキャスト、IPv6を用いる際にも、追加投資の必要なくワイヤレートの性能を発揮できる」(エンタープライズソリューション事業部 テクニカルコンサルタントマネージャー、大麻剛稔氏)という。

 また冗長性の高さも強調点で、スイッチファブリック、電源、冷却ファンを二重化して単一障害点を排除可能なほか、各モジュラーカードにCPUを搭載する分散アーキテクチャを採用し、レイヤ2と基本的なレイヤ3処理を担当させることで、故障によるファブリック切り替え時などにおいても通信を継続できるようにしている。

 これまでの同社製品としてはエッジ側で用いられる製品が多かったが、OmniSwitch 9700では主に企業内におけるコア/アグリゲーションスイッチとしての利用を想定。官公庁、学校、企業などに向けて広く販売を進めるとしている。

 モジュラーカードには、10GbE(XFP)×2、1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×24、PoE機能付き1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T×24、GbE(SFP)×24の4タイプを当初用意し、前述のように第2四半期には10GbE(XFP)×6の高密度タイプを投入する。

 また第4四半期に、同社の企業向けスイッチとしては最上位製品となる「OmniSwitch 9800」も発売する。OmniSwitch 9700の上位版という位置付けになり、18U筐体に最大16枚のモジュラーカードを搭載可能。最大で96基の10GbEポート、32基のワイヤレート10GbEポート、384基のワイヤレートGbEポートを収容できる。スループットは570Mppsで、768Gbpsのスイッチング容量を備える。価格は800万円からの予定。



URL
  日本アルカテル株式会社
  http://www.alcatel.co.jp/

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( 石井 一志 )
2006/01/25 16:32

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