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Secure AccessとIDPの連携による機能強化
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DXシリーズから一度Secure Accessへフックし、トラフィックをまたDXシリーズに戻す構成を取ることで、機器構成の単純化に成功している
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米Juniperのアジア太平洋地域エマージングテクノロジー担当ディレクター、サイモン・ニューテッド氏
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ジュニパーネットワークス株式会社(以下、ジュニパー)は4月26日、記者説明会を開催し、同社プラットフォームの統合状況についての説明を行った。
米Juniper Networks(以下、Juniper)は米NetScreenをはじめ、VoIP製品を手がけるKagoor Networks、WAN最適化ソリューションを提供するPeribit Networks、Webアプリケーションのアクセラレーション技術を持つRedline Networksを買収し、その製品を自社のポートフォリオに組み込んできた。またNetScreenは、自身が買収される直前にSSL-VPNベンダのNeoterisを買収していたため、これもJuniperの製品ラインに統合されている。
こうしたポートフォリオの拡大は、あたりまえながら、提供できる製品種類の拡大と、それによる顧客の拡大というメリットをベンダ側もたらす。ここ数年のネットワーク/セキュリティ製品市場では、米CitrixがTeros、NetScalerを買収したり、F5 NetworksがuRoam、Magni Fire、Swan Labsを買収するなど、1社で幅広い製品を用意し、顧客にアプリケーション配信プラットフォームを一括して提供しようとする動きが盛んに見られている。しかし、各製品がバラバラに動作するままではプラットフォームとしての意味をなさないため、各ベンダは各製品を管理面、動作面で統合しようとする動きを加速している。
これはJuniperでも同様のようだ。2月には、旧Neoteris製品であるSSL-VPNアプライアンス「Secure Access」と、旧NetScreen製品であるIDP(侵入検知防御)アプライアンスの両製品間で、連携動作が可能になったという発表がなされている。これは、両製品向けOS新版のリリースによって可能になったもの。具体的には、IDP側が不正トラフィックを検知した場合に、自動的にSSL-VPN側に指令を出し、ユーザーを切断したり、検疫したりするような動作が可能になったという。
また旧RedlineのWebアプリケーションのアクセラレーションアプライアンス「DXシリーズ」においても、SSL-VPN製品や、Juniperのルーター製品との連携機能が強化されている。これは、この日発表されたDXシリーズ用の新OS「DXOS v5.1」でサポートされる機能。SSL-VPNアプライアンスの機能強化のためにDXシリーズを活用しようとする場合、これまではロードバランスとアプリケーション高速化のために2台のDXシリーズが必要だったというが、今回の機能強化により、これを1台で行えるようになった。
さらに、ルータ製品「Mシリーズ」「Jシリーズ」との連携によって、QoSの設定が可能になったことから、IT管理者はビジネスニーズによって、アプリケーションのサービスレベルが設定できるようになったとのこと。
Juniperのアジア太平洋地域エマージングテクノロジー担当ディレクター、サイモン・ニューテッド氏は、同社のこうした戦略について、「当社ではこれまでも、リモートアクセス、アクセラレーションの課題解決に対する努力をしてきた。製品の統合で、アプリケーション配信における課題を克服していく」とコメントしている。
■ URL
ジュニパーネットワークス株式会社
http://www.juniper.co.jp/
( 石井 一志 )
2006/04/26 16:35
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