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シトリックス、Webアクセス最適化製品「NetScaler」を本格展開開始 |
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NetScaler Systemは、Webの負荷分散やデータ圧縮、SSLアクセラレーション、オンメモリキャッシュ、TCP最適化などの機能を提供することによって、Webアプリケーションへのアクセスを高速化する製品。データセンターなどで、Webサーバーの前（インターネット側）に置いて利用する。もともとは米NetScalerが販売していた製品であり、今回より新たにCitrixブランドに統合された形だ。 特徴は、「アプリケーションの振る舞いに重点を置いて最適化したこと」（マーケティング本部 柳宇徹本部長）。レイヤ7での最適化を行うと、より下位のレイヤでもトラフィックが低減されるとのことで、「レイヤ2～4のトラフィックに焦点を当てている競合ベンダと異なり、アプリケーションに注目した結果、2～4倍のパフォーマンス差が出た」（柳本部長）という。 シトリックスはビジネスの中心に、サーバーベースコンピューティングを実現するソフト「Citrix Presentation Server」を位置付けている。これはアプリケーションをサーバー上で動作させ、画面の遷移情報とキーボード・マウスの入出力情報だけをやりとりすることで、アプリケーションを“仮想化”するためのソリューションである。 しかし大古俊輔代表取締役社長によれば、「企業内のアプリケーションをすべて仮想化するのは現実的でなく、Webアプリケーションを併用しているところが多い」という。そして、「Webアプリケーションは必要なキャパシティの分析が難しく、これを最適化する製品にもニーズがある」（大古社長）との見方から、NetScaler Systemを積極的に展開するとしている。 なお今回は、これまで販売していたラインアップ3製品に加え、最上位の「NetScaler System 12000」を新たに発売する。価格はエントリーモデルの「同 7000」で306万2300円から。同 12000では1757万円からになるという。
防御機能は、正常な通信のみを許可する「ホワイトリスト」方式のため、導入後のメンテナンスは不要。SQLインジェクション、Cookieの改ざん、バッファオーバーフロー、クロスサイトスクリプティングなどに対して、効果を発揮するとのこと。 ラインアップは、「Application Firewall 7000」と「同 12000」の2種類。筐体は同番号のNetScaler Systemと共用で、今後は1つの筐体内に、両製品の機能を同居させる運用にも対応していく予定もある。価格は430万円から。 柳本部長はこれらの製品について、「競合と異なり、当社製品では統合ソリューションが提供できる。顧客の期待も大きい」としたほか、大古社長も「クライアント/サーバーシステムであれ、Webシステムであれ、シングルコントロールでセキュアな環境を提供できる」と述べ、アプリケーション配信の一大プラットフォームの提供を目指して、製品を拡充していく姿勢を示した。 両製品の販売目標は、2009年までの累計で約90億円、2009年単年では約40億円を見込む。富士キメラ総研では2009年のアプリケーション配信市場規模を約220億円と見積もっているので、20％台のシェアを目指していることになる。シトリックスではこの目標達成のために幅広い顧客に対して販売したい考えだが、まずは大口顧客の獲得を目指して、オンラインビジネス系の顧客にアプローチするとしている。 ■ ＵＲＬ シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社 http://www.citrix.co.jp/ プレスリリース http://www.citrix.co.jp/company/press/releases/20060523_2.html http://www.citrix.co.jp/company/press/releases/20060523_3.html ■ 関連記事 ・ 総合アクセスプラットフォームベンダへの変革を目指す－シトリックス大古社長（2006/01/24）
（ 石井 一志 ）
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