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M120
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米Juniper Networksの製品管理担当ディレクター、ジム・カポビアンコ氏
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ジュニパーネットワークス株式会社は7月19日、サービスエッジ向けルータ「M120」を発表した。60Gbps(全二重時)の処理能力を備えるシャーシ型製品で、10月の出荷開始を予定している。
M120は、通信事業者を主な対象とするルータ「Mシリーズ」のラインアップを拡張するもの。米Juniper Networksの製品管理担当ディレクターであるジム・カポビアンコ氏は、「ワイヤーラインとケーブル事業者では映像、音声、データなどを1つのインフラ上で提供することが求められるほか、ワイヤレスでは回線ベースからパケットバックボーンへインフラが変化するなど、サービスプロバイダのニーズが変化してきている」という背景を説明。こうしたニーズに応えるために、「小型高密度で、QoSが可能で、可用性の高いM120プラットフォームを提供する」とした。
最上位製品である「M320」の半分のサイズの筐体に、最大16枚のPIC(物理インターフェイスカード)と、2枚のcPIC(コンパクト物理インターフェイスカード)を搭載することができ、ポート数をGigabit Ethernet(GbE)×128と10GbE×2まで拡張することが可能だ。OSはこれまでと同様「JUNOS」を採用。モジュラー型OSを用いる優位性など、これまで培ってきた強みを引き続き訴求していく考えである。
またForwarding Engine Board内に搭載する高性能プロセッサ「I-chip」によって、外向きと内向きで優先度を変えるといったきめ細かなQoSを利用できるほか、同時に発表された新しいPIC「IQ2 PIC」と併用すると、さらに詳細なコントロールを可能にするとのこと。カポビアンコ氏は、「1論理インターフェイスあたり8キューをサポート可能。また、階層トンネルの中のキューイングも行える」としている。
さらに、「トリプルプレイを提供するためにはリッチなVPNサービスが重要」(カポビアンコ氏)との立場から、レイヤ2/3レベルのVPNを豊富にサポートした。
主な利用用途としては、ブロードバンドエッジやケーブル事業者のアグリゲーションや、モバイルアプリケーション向けのアグリゲーションなどを想定。また「小型で多様なインターフェイスをサポートすることから、ビジネス上でも利用できる」(同氏)として、事業者だけでなく、企業での利用も見込む。国内では、xSPや大規模企業、データセンターなど、通信事業者以外への販売が3~4割を占める見込みである。
■ URL
ジュニパーネットワークス株式会社
http://www.juniper.co.jp/
( 石井 一志 )
2006/07/19 17:10
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