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SteelEye Data Replication for Linux
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株式会社テンアートニは9月11日、HAクラスタソフトの最新版「LifeKeeper for Linux v6」およびデータレプリケーション環境を構築するためのオプション「SteelEye Data Replication for Linux(以下、SDR-L)」を発表した。10月2日より販売を開始する。あわせてLifeKeeperの販売強化を目的としたビジネスパートナープログラムを開始することも発表した。
LifeKeeper for Linuxは、複数のノードを使用することでシステムの冗長化を図るHAクラスタソフト。これを利用すると、システムの停止時間を最小限に抑えられるため、業務の可用性を向上させることができる。
最新版では、ブレードサーバーおよび仮想環境への対応を強化。ブレードサーバーの管理ユーティリティで実現するSANブートへの対応や、リソースアロケーションへの対応などを実現。これらにより、システム障害への対応やリソースの負荷分散などに対応している。仮想環境については、仮想サーバーを用いたHAクラスタに対応。スタンバイサーバーを仮想サーバーとしたり、スタンバイ機の集約に仮想サーバーを用いたり、また仮想サーバー同士でのHAクラスタなど、集約化・冗長化を実現している。
対応システムは、x86、x64、Itanium、POWER。対応OSは、Red Hat Enterprise Linux AS/ES 3/4、Asianux 1.0/2.0、SUSE SLES 8/9/10など。価格は1ノードあたり50万4000円から。
SDR-Lは、Linux環境でデータレプリケーション環境を構築するためのソフト。最新版では、従来からある同期ミラーに加えて、非同期ミラー、部分再同期機能をサポート。非同期ミラーを実現する同社独自のカーネルパッチは、Kernel 2.6.16よりLinuxカーネル標準として採用されたことから、独自モジュールなしで利用できるようになっている。そのほか、障害の検知時間の大幅短縮や、GUIの変更によるより簡単な管理性などの点が強化されている。
「LifeKeeperビジネスパートナープログラム」は、LifeKeeperを採用しているSIerやディストリビュータを対象とした支援プログラム。エンドユーザーに対してシステム構築を提案するパートナー向けの「LifeKeeper SIパートナー」、システム提案に加え、導入後の製品サポートまで行うパートナー向けの「LifeKeeper SI&サポートパートナー」、ディストリビューションビジネスを推進するパートナー向けの「LifeKeeperディストリビューションパートナー」の3つのプログラムが用意されている。そのほか、ハードウェアベンダーおよびソフトウェアベンダーを対象とした「LifeKeeperアライアンスパートナープログラム」も実施する。
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ビジネスパートナープログラムで支援する領域
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LifeKeeperビジネスパートナープログラム
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LifeKeeperアライアンスパートナープログラム
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同社代表取締役社長の喜多伸夫氏
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同社代表取締役社長の喜多伸夫氏は、「LifeKeeperの開発元であるSteelEye Technologyを6月に買収。これにより、開発から販売まで一貫して取り組めるようになった。また、SteelEyeを通じて海外市場へも積極的に参加していける」と、開発シナジーに加え、海外展開への足がかりにしていく考えを発表。「エンタープライズソフトウェアに関しては、日本は輸入超過の状態。日本発のソフトウェアベンダーとして、世界に通じる会社へと成長させていきたい」と抱負を述べた。
また11月には「サイオステクノロジー」に社名変更を行うことに触れ、「SteelEyeとの交渉の際に感じたのが、テンアートニという社名は海外では発音しにくいということ。海外への積極的な展開を考え、社名を発音しやすく覚えやすいSIOS(サイオス)とした」(喜多氏)と紹介した。
■ URL
株式会社テンアートニ
http://www.10art-ni.co.jp/
プレスリリース
http://www.10art-ni.co.jp/news/press20060911.html
( 福浦 一広 )
2006/09/11 17:57
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