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富士通研と筑波大学、GbE向け高速通信ソフトを開発-1.4GB/secの通信性能を実現
株式会社富士通研究所は10月23日、国立大学法人筑波大学 計算科学研究センターと共同で、PCクラスタシステム向けの高速通信ソフトウェアを開発したと発表した。
今回発表したのは、筑波大学計算科学研究センターが開発した、汎用のGigabit Ethernet(GbE)を複数束ねたネットワークを持つ超並列クラスタシステム「PACS-CS」向けの通信ソフトウェアライブラリ。
PACS-CSの通信ソフト「SCore」上でのゼロコピー技術(プロセッサによるデータのコピーをせずに、ネットワーク経由で通信先のシステムのメモリに直接データを転送する通信技術)の実現と、Linuxのカーネル処理の分析により処理量の少ない軽量の独自通信プロトコルを開発。これらにより、従来GbEを束ねても2本分の250MB/secが限界であった通信性能を、GbEを6本束ねて双方向で1.4GB/sec(転送効率93%)の通信性能を達成したとしている。同社によると、この通信性能はInfiniBand 4x SDRを超える実効転送性能とのこと。
富士通研究所と筑波大学計算科学研究センターは今後、PACS-CS上でのアプリケーション性能の向上およびPACS-CSシステムの安定稼動で協力するとしている。また、一般のPCクラスタや10GbEなどでも適用可能なことから、これらに対して同技術の展開も進めるとしている。
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URL
株式会社富士通研究所
http://jp.fujitsu.com/group/labs/
国立大学法人筑波大学 計算科学研究センター
http://www.ccs.tsukuba.ac.jp/ccs/index-j.html
プレスリリース
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2006/10/23-2.html
( 福浦 一広 )
2006/10/23 17:34
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