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OKI、IP-PBX技術を融合したコンタクトセンターシステムの最新版


新製品のCTstage 5iを紹介する代表取締役社長兼CEOの篠塚勝正氏(左)と情報通信事業グループIPシステムカンパニー マルチメディアメッセージングカンパニー プレジデントの小出勝義氏

小規模から超大規模環境にまで対応
 沖電気工業株式会社(以下、OKI)は11月7日、コンタクトセンターシステムの最新版「CTstage 5i」を発表した。出荷開始は2007年1月。

 これまでのCTstageは、CTI(Computer Telephony Integration)システムとして提供されているが、最新版のCTstage 5iではIP-PBX技術を融合しているのが最大の特徴。提供される主な機能は、IP-PBX、IVR機能、ACD機能、マルチテナント機能、ユニファイド機能、着信ポップアップ機能、アウトバウンド機能、通話録音機能、オペレータのリアルタイム監等の管理機能など。また、対応席数も従来の500席から2500席まで対応可能にするなど、小規模環境から大規模環境まで幅広く対応したシステムとなっている。

 同社情報通信事業グループIPシステムカンパニー マルチメディアメッセージングカンパニーのプレジデントである小出勝義氏は、「CTIとIP-PBXを融合することで、CTIの柔軟性を生かしながら、IP-PBXの堅牢性・拡張性を併せ持ったシステムとなった」と紹介。堅牢性の面では、同社のゲートウェイを用いることで、障害時の迂回機能を搭載。CTstageサーバーがダウンしても着信可能となっている。また、同社製品で統一したことにより保守性とコスト競争力も向上したとのこと。拡張性の面では、業務レベルや業務規模に応じた製品構成とすることでニーズに応じた対応が可能となっている。また、APIを公開しており、他のシステムとの連携やカスタマイズにも容易に対応可能。

 また、利用者にとって扱いやすいシステムになっているのも特徴のひとつ。「システム構成で見た場合、CTI化に必要な機能をオールインワンで提供しており、導入してすぐに利用可能となっている。また、PCを使わない環境用にIP電話機単独の構成も用意している」(小出氏)と、導入の容易さを強調。「細かなことではあるが、音声の品質を向上させているのも特徴。IP電話同士での通話だけでなく、公衆網経由でも擬似的に高音質化する機能を標準搭載しているので、オペレータの聞き取りミスの軽減やストレスの低減にも効果がある」と、利用者にとっての快適性もCTstage 5iの特徴として紹介した。

 必要な機能をオールインワンで搭載した「スタンダードモデル」と、オフィスとシームレスな連携を実現する「IP-PBX連携モデル」を用意。すべてのモデルをIPコンタクトセンターのシングルアーキテクチャに統一しているため、他のモデルへの移行もスムーズに行えるようになっている。

 価格は、50席のモデルで3000万円から。同社では年間1500セットの販売を目標としている。


代表取締役社長兼CEOの篠塚勝正氏
 同社代表取締役社長兼CEOの篠塚勝正氏は、「コールセンター市場では国内1位となる43%のシェアを獲得しており、IP電話に関しては、インターネットがやっと評価されはじめた97年から取り組んでいる。今回発表したCTstage 5iでは、弊社のIP電話の実績を活かした製品となっている。ブランドネームを“沖”から“OKI”に統一するなど、グローバル企業への飛躍を目指しており、このCTstageを含め海外事業の新しい姿となるよう積極的に取り組んでいく」と、海外展開する企業などに対して展開する考えを示した。




URL
  沖電気工業株式会社
  http://www.oki.com/jp/
  プレスリリース
  http://www.oki.com/jp/Home/JIS/New/OKI-News/2006/11/z06118.html


( 福浦 一広 )
2006/11/07 18:13

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