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Polycom HDX 9000シリーズ
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代表取締役社長の奥田智巳氏
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ポリコムジャパン株式会社(以下、ポリコム)は11月8日、HD(ハイデフィニション:高精細)映像をサポートしたビデオ会議システム、「Polycom HDX 9000シリーズ」を販売開始すると発表した。「今までのテレビ会議システムとは画像・音声・音質、配信するコンテンツのクオリティがだいぶ違う製品」(代表取締役社長の奥田智巳氏)。出荷は12月上旬より開始される。
HDX 9000シリーズでは、H.264形式の圧縮に対応し、解像度720p(1280×700ドット)、フレームレート30fpsの高精細映像を、1~4Mbps(最上位製品のみ6Mbpsまで対応可能)で送信できる。音声伝送では、22kHzの「Siren 22 StereoSurround」をサポート。360度から集音できるHDXマイクとあわせて、低帯域でもクリアなステレオ音声を提供できるという。また、HD解像度のコンテンツを人物映像と同時に表示できる機能をはじめて搭載。HD書画カメラ(ビジュアライザー)で読み込んだ画像やCAD図面などはもちろん、DVD映像、アニメーションなども利用できる。
すでにポリコムでは、MGC(多地点接続装置)サーバー、エコーキャンセラーなどでHD対応を済ませているほか、ストリーミングサーバーも2007年春にHD対応製品を発売するとしており、HDのサポート体制をそろえた。同社はこれを「UltimateHD」ソリューションとして位置付け、展開していきたい意向だ。
具体的には、繊維製品の細かい布地や、プリント基板の詳細配線といった部分でもきっちりと表現できるHDの表現力を生かして、製造業、アパレル、遠隔医療などの分野に販売を拡げたい考え。さらに、「高音質と高品質映像の恩恵を受けられる教育分野からの引き合いが特に強い」(奥田社長)としたほか、企業のエグゼクティブが利用するシステムとしても注目されているとのこと。
ポリコムは同日行われた発表会で、ビデオ会議システムのデモを記者に公開。会場では、発表会場と同じホテル内にある部屋と回線をつないで、50型の大型ハイビジョンテレビに高精細な映像、コンテンツの表示をして見せた。またシンガポールのオフィスとインターネットで接続し、WAN回線経由でも実用に耐えることを会場に示していた。
参考価格は、HD表示可能な下位製品「HDX 9002」が約240万円、多地点接続数や映像入出力がより多い上位製品「HDX 9004」が約290万円。カメラ、マイクは別売で、それぞれ約7万円、約70万円の参考価格となっている。なお最下位製品として、SD解像度のみをサポートした「HDX 9001」も約210万円で提供される。
■ URL
ポリコムジャパン株式会社
http://www.polycom.co.jp/
ニュースリリース
http://www.polycom.co.jp/news/release/2006/1108_HDX.html
( 石井 一志 )
2006/11/08 17:21
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