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Summit X250eシリーズ。ここでは5台をスタックさせている
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エクストリームの井戸直樹社長
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エクストリームネットワークス株式会社(以下、エクストリーム)は4月25日、ネットワークエッジ向けのFast Ethernetレイヤ3スイッチ「Summit X250eシリーズ」を発表した。またあわせて、スイッチ向けOSの新版「ExtremeXOS 12.0」も発表している。出荷開始は、いずれも5月中旬の予定。
Summit X250eシリーズは、ネットワークエッジ向けに提供されるスタッカブルのFast Ethernetスイッチ。エクストリームの井戸直樹社長は同シリーズについて「当社ではExtremeXOSですべての製品を統一することを約束してきたが、これですべてのラインアップを用意できた。スタッカブル製品では一番ローエンドだが、非常に完成度が高く、エンタープライズのエッジにおける必要な機能をほとんど搭載している。今後将来にわたって使うであろう先進的な機能と技術も搭載しており、戦略的に非常に重要な製品だ」と評す。
その特徴は、Fast Ethernetのエッジ向けスイッチとしてはじめて、エクストリームの上位製品に搭載されているモジュラー型OS「ExtremeXOS」を採用したこと。モジュラー構造の採用によって各プロセスが独立して運用されているため、単一のプロセスに障害が発生してもほかの部分には影響を与えないほか、ソフトウェアモジュールの個別アップグレードや追加も行える。また同OSはオープンなOSであり、サードパーティ製品との接続性が確保されている点も強調できるという。
さらに、EAPSや各種スパニングツリー、VRRP、ECMPルーティングといった高可用性を担保するための機能に加えて、QoSとトラフィック管理、単一ポートで802.1X/MACアドレス/Web認証を併用可能な柔軟なセキュリティ機能など、ExtremeXOS自体が持つ多くの機能も利用可能。もちろん、ExtremeXOS 11.6からサポートした、“ネットワーク版USB”ともいえるネットワーク自動認識機能「ユニバーサルポート」にも対応する。
製品には、100BASE-TX/10BASE-Tポートを24基もしくは48基備える2製品がラインアップされるほか、おのおののPoE(Power over Ethernet)給電機能対応版も用意されており、計4製品が提供される。各製品とも、アップリンク用にSFPと1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-Tのコンボポートを2基搭載するほか、スタック専用ポートを2基備えた。
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米Extreme NetworksのSummitボリュームプロダクトグループ、澤田大輔プロダクト・マネージャー
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一方ExtremeXOS 12.0では、新しいスタック機能であるSummitStackをサポートした。これによって、Summit X250eとGbEエッジスイッチ「同 X450シリーズ」といった異機種間での、専用ポートを利用したスタック接続をサポートしたほか、VoIP利用時でもほとんど影響がない程度までフェイルオーバーが高速化されたという。澤田氏は「モデルをまたがったスタックが実現できるベンダは当社だけだ。また管理機能の強化によって、リモートログイン時に管理者がシャーシモデルなのかスタックしたものなのかが気が付かないくらいになっている」と話した。
あわせて、Flashをフロントインターフェイスに利用する新しい管理コンソール「ExtremeXOS ScreenPlay」の提供、ユニバーサルポートをGUIベースで管理できる「ユニバーサル・ポート・マネージャ」機能の統合管理ツール「EPICenter」新版への追加なども行われた。
Summit X250eシリーズの価格は、24ポートモデルで40万円から、同 PoE対応モデルが56万円からと、X450シリーズの約半分の価格で導入できる。井戸社長は「X450シリーズとの混在スタックをサポートしているので、価格や速度を考慮して、必要に応じた柔軟なポート構成を行える」とアピールした。なおエクストリームでは、「一般のエンタープライズ市場は価格やブランドへの志向が強い」との立場から、技術や機能を理解してもらえる層へ積極的にアプローチを行う考え。具体的には、xSP、文教、研究機関、病院といった業界にフォーカスして、営業活動を進めていくとのことである。
■ URL
エクストリームネットワークス株式会社
http://www.extremenetworks.co.jp/
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2007/04/25 14:43
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