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日本アバイア、無線LANデュアル携帯電話を内線子機化するFMCソフト

携帯電話網と企業内無線LANの両内線モードをサポート

Avaya one-X Mobile 4.2のユーザーインターフェイス

SoftBank X01NK/Nokia E61

日本アバイアのリージョナルプロダクトマネージャの橋村信輝氏
 日本アバイア株式会社は5月30日、企業向けFMC(Fixed Mobile Convergence)ソフトの新版「Avaya one-X Mobile 4.2」を発表した。

 Avaya one-X Mobileは、携帯電話向けのFMCアプリケーションソフト。同ソフトをインストールした携帯電話端末と、日本アバイアのIP-PBXソフト「Avaya Communication Manager(ACM)」と連携させることにより、端末をPBX内線子機として利用できるようにする。端末からの発信はすべてPBXを経由するため、携帯電話の番号ではなく、自席の固定電話のダイヤルイン番号を通話先に表示させられるほか、PBXの機能を利用して、固定電話にかかってきた電話を携帯電話で受けたり、その逆を行ったりすることも可能だ。

 今回の新版では、ノキアの「Nokia E61」、ソフトバンクモバイルの「SoftBank X01NK/Nokia E61」両携帯電話/無線LANデュアル端末に対応。従来備えている、キャリア網を利用した「携帯内線モード」に加えて、無線LANを利用する「WLAN内線モード」を新たにサポートした。無線LANによるVoIP環境を整えたオフィスであれば、無線LANを利用することで内線通話のコストを下げることが可能。また、WLAN/携帯の両内線モードを、通話を中断せずに瞬時に切り替える機能も備え、ユーザーに対して、固定電話もあわせたシームレスな通話環境を提供できる。

 「WLAN/携帯の両内線モードの使い勝手は変わらず、ユーザーは通信手段を意識することなく利用可能。ダイヤルイン番号をパーソナル番号として利用するシングルナンバーによって、電話の取りのがしなどを防止できる。また、携帯網を使っていても電話会議や転送といった各機能を使用できるし、一般的に高価な携帯電話の長距離通話であっても、PBXをいったん経由する仕組みであるため、コストを抑えることが可能になっている」(日本アバイアのリージョナルプロダクトマネージャの橋村信輝氏)。

 アプリケーション自体は無償でダウンロードできるが、ACMとの連携に際してはユーザー分のライセンスが必要になる。ライセンス価格は、携帯内線モードのみの場合で83ドル/台、WLANモードも利用する場合は166ドル/台。


日本アバイアの代表取締役社長、藤井克美氏
 日本アバイアの代表取締役社長、藤井克美氏は、「当社はコンタクトセンター市場で大きなシェアを持っているが、それに続くアプリケーションとして注目しているのが、ユニファイドアプリケーションだ」と、同社の方向性について話す。その上で、「この分野では移動体通信が重要になってきており、使い勝手がいいFMCソリューションを考えて(Avaya one-X Mobileを)発表した。使いやすい、わかりやすい、がメリットになると思っている」と述べ、Avaya one-X Mobileをアピールしている。

 なお、端末とキャリア網を提供するソフトバンクモバイル側では、法人事業統括部 ビジネスマーケティング部 部長の白石美成氏が、「法人向け携帯電話市場そのものは需要増がまだ期待できるが、会社の電話との転送などがネックとなっていた。今回のソリューションはその解だ」とコメントした。



URL
  日本アバイア株式会社
  http://www.avaya.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.avaya.co.jp/corporate/pressroom/2007/07_05_30_1.shtml


( 石井 一志 )
2007/05/30 17:47

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