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アカマイが“次世代CDNサービス”を発表、コンテンツ配信の効果測定が可能に


代表取締役社長の小俣修一氏
 アカマイ株式会社は7月20日、コンテンツ配信を支援するCDN(Contents Delivery Network)サービスに、コンテンツ管理ツール「Stream OS」、配信結果分析ツール「Download Manager」の2つのツールを追加すると発表した。新たに次世代CDNサービスとして提供を開始する。

 昨今インターネット上には、動画や音声、Flashなどさまざまなリッチコンテンツが溢れかえっている。画像やテキストなどの静的コンテンツと比べると、こうしたリッチコンテンツは配信することが容易ではなく、専用の配信サーバーおよびネットワークが必要となってくる。アカマイが提供するCDNサービスとは、まさにそのネットワークをつくりだすもので、「分散エッジサーバー方式」を採用しているのが特徴となる。

 分散エッジサーバー方式とは、世界各地に複数台の配信サーバーを分散させることで、1台のサーバーで配信するよりも高速なコンテンツ配信を実現する方式。アカマイのCDNサービスでは、世界70カ国に設置された2万5000台以上の分散サーバーにより、1000以上のネットワークを構築、高いパフォーマンスを実現している。その安定性が評価され、現在では2500社を超えるユーザーを獲得していると代表取締役社長の小俣修一氏は語る。

 今回発表された新ツールは、同サービスにてコンテンツ配信の「管理」と「結果分析」を可能にするもの。管理ツールであるStream OSにより、ストリーミングメディアの作成、発行、配信がWebベースのツールを通じて容易に行える。一方の結果分析ツールであるDownload Managerにより、配信されたユーザーのリアクションを把握し、その効果を分析することが可能になる。

 新ツールの発表は、今回の日本が初。最初に日本で発表した理由は、「日本のIT事情が世界的にも独自であるため」(同氏)とのこと。具体的には、日本はブロードバンドや3G携帯電話などの普及率が各国と比べて高く、Wii、PS3などオンラインゲーム機器の普及も著しい。これにより場所、時間、機器を問わず、多くのコンテンツがすでに視聴されている状況が生まれている。さらに日本には世界が注目するような質の高いリッチコンテンツが多く、コンテンツ配信においては先進的な発信源といえる。このため、新ツールのニーズがどこよりも強かったのだという。

 小俣氏は「これにより一層リッチなコンテンツ配信が可能になる。今後はさらにNGN(Next Generation Network)時代に最適なCDNサービスの形を検討していきたい」と意気込みを見せた。



URL
  アカマイ株式会社
  http://www.akamai.co.jp/

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( 川島 弘之 )
2007/07/20 16:39

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