エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は8月23日、IPv6を利用したオンデマンド型VPNサービス「マルチポリシーVPN for OCN」を発表した。法人向けOCNサービスのオプションサービスとして提供され、既設の法人向けOCN回線に「マルチポリシーVPN」を追加するだけで利用が可能。8月24日から提供を開始する。
同サービスは、IPv6を活用した次世代VPNサービス。暗号化プロトコルの「IPsec」とIP電話の制御プロトコルの「SIP」をベースに自社開発した通信マネジメント方式「m2m-x技術」により、従来のVPNでは困難だった“グループ/端末単位”での暗号化を実現したのが特長。
グループ/端末単位で接続ポリシーが設定できるため、回線を集約してもVPN通信には影響を与えないで済む。ゆえに、これまで用途別・部署別などでそれぞれアクセス回線を用意していた場合と比べて、回線を集約してコストを削減することが可能という。
具体的な仕組みは、既存のIP端末を専用の暗号化装置(CPE)に対応づけることで、対向CPEとのセキュア通信を実現。CPEには、端末グループを複数定義することが可能で、対向CPEに設定された端末グループとの間でVPN接続を行う。
CPEの認証や対向CPE装置とのIPsecで使用する鍵の交換は、m2m-x技術により自動的に行われるため、エンドユーザーは複雑な機器設定などを意識する必要がない。エンドユーザーが行うことは、自宅にCPEを設置して、その配下の端末にIPv6アドレスを付与するだけだ。個別の暗号化通信を簡単に始めることができる。接続先の変更は、Web画面から随時行うことも可能とのこと。
価格は、マルチポリシーVPN利用料が6300円/月。CPEレンタル料が6300円/月。これらの料金は、利用台数分だけ必要となる。
■ URL
エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社
http://www.ntt.com/
ニュースリリース
http://www.ntt.com/release/2007NEWS/0008/0823.html
( 川島 弘之 )
2007/08/23 18:10
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