シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社(以下、シトリックス)は10月15日、WAN最適化製品「Citrix WANScaler」のラインアップに、クライアント向けソフト「Citrix WANScalerクライアント」を追加すると発表した。対応OSはWindows XP/2000。同日より出荷を開始する。
WANScalerは、WAN回線を経由する通信を高速化するための製品。これまでは、複数の拠点にアプライアンスを設置し、それらの間で通信の高速化を行ってきたが、今回クライアント向けソフトを発売することで、高速化の対象を自宅や小規模拠点、モバイルなどにも拡大した。これによって、モバイル環境や自宅からのリモートアクセスの際にも、通信速度低下などパフォーマンスの問題を軽減し、生産性を向上させることができる。
高速化機能としては、同アプライアンスが提供してきた独自の圧縮機能、複数のプロトコル最適化、TCP高速化機能などを搭載しており、WANScalerクライアントとWANScalerアプライアンスの間の通信を高速化する。シトリックスによれば、事業拠点の外から企業システムへアクセスする際、アプリケーションのレスポンス時間を4倍、データスループットを最大200倍まで高速化できるという。
また、アプリケーションに対して透過的に動作するため、クライアントアプリケーション側での設定変更は不要。動作時には、WANScalerクライアントが実際のネットワーク条件に応じて、最適なパフォーマンスになるよう、動的なチューニングを行ってくれるとのこと。
さらに、SSL-VPN製品「Citrix Access Gateway」と相互運用性を確保しているため、一般的にWAN最適化機能が利用しにくいとされるSSL-VPN利用時でも、最適化の恩恵を受けられるとしている。
価格は、1ユーザーあたり2万8900円(税別)。なお、WANScalerクライアントのポリシーコントロールのために、別途、管理製品「WANScaler Controller」が必要となる。
■ URL
シトリックス・システムズ・ジャパン株式会社
http://www.citrix.co.jp/
プレスリリース
http://www.citrix.co.jp/company/press/releases/20071015_01.html
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( 石井 一志 )
2007/10/15 11:38
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