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NEC、業務システムとXMLで連携可能なIP電話機

8名までのWeb会議に対応する新ソフトフォンも発表

UNIVERGE IP Phone DT750

UNIVERGEソリューション推進本部 平田英之本部長

UNIVERGE Soft Client SP350では、最大8名までのWeb会議に対応する
 日本電気株式会社(以下、NEC)とNECインフロンティア株式会社は11月19日、大型液晶を備えたIP電話機「UNIVERGE IP Phone DT750」(以下、DT750)と、ソフトフォンの新版「UNIVERGE Soft Client SP350」(以下、SP350)を発表した。両製品をネットワーク・IT融合ソリューション「UNIVERGE」のラインアップに加えることで、さまざまなコミュニケーション手段を駆使したワークスタイルの革新を支援する。

 DT750は、5.7型のQVGAカラータッチパネルを備えたIP電話機。XMLアプリケーションを利用できるため、IPテレフォニーソリューションの核となるSIP対応テレフォニーサーバー「SV7000」や業務サーバーとの連携で、固定電話機のディスプレイからも業務システムが利用可能になるという。このXMLアプリケーション連携においてはSDKが用意されるほか、端末の操作性や動作をPC上で確認するためのソフトも提供され、ISVによるアプリケーション開発作業支援体制を整えたとのこと。

 「セキュリティや通電の問題などで、PCが設置できない、もしくは設置が困難な店舗、競技場、公共施設といった環境においても、この電話機を用いてユーザーへサービスを提供できる。また、QRコードを利用した携帯電話との連携も容易に実現でき、地図情報、ポイントサービスなどのサービスに適用可能だ」(UNIVERGEソリューション推進本部 平田英之本部長)。

 一方のSP350はWindows PC向けの新ソフトフォンで、Windows Vistaに対応したほか、直感性を高めたデザインを採用し、操作のハードルを引き下げた。また、フロントデザインを好みのスタイルに変更することも可能。通話は、高音質コーデックを用いてクリアな音声で行えるという。

 加えて、追加サーバーなしで最大8名までのWeb会議を行える点も特徴。電話からスムーズに会議に移行可能で、容易に資料を共有できる機能や、会議中に特定の参加者とチャットできる「ささやきチャット」機能、資料に書き込みしても一定時間後に自動で消去される「マジカルペン」機能などを搭載した。

 NECでは、ビジネスプロセスとコミュニケーションがシームレスに融合したコラボレーション環境の構築により、業務システム側から利用者の状況を認識して、最適な手段でコンタクトできる「SOC(Service Oriented Communications)」の実現を目指し、ソリューションを拡大してきた。今回新たに提供される両製品もこの思想に基づいた製品で、すでに通信機器製造拠点であるNEC東北へ導入し、相応の成果を上げたのこと。

 価格は、DT750が9万8000円(税別)、SP350が10ユーザーで15万円(同)からで、いずれも2008年1月末の出荷を予定する。なお今後は、米Sphereとの資本提携、米Unisysとの協業強化といったグローバルでのUNIVERGE事業強化の中で、主に大規模企業を中心に販売を進める計画で、2010年度(ワールドワイド)において、DT750で60万台、SP350で60万ライセンスの販売を見込んでいる。



URL
  日本電気株式会社
  http://www.nec.co.jp/
  NECインフロンティア株式会社
  http://www.necinfrontia.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.nec.co.jp/press/ja/0711/1901.html


( 石井 一志 )
2007/11/19 14:04

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