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Cisco ASR 1000(6ラックユニットモデル)
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社長 兼 最高経営責任者のエザード・オーバービーク氏
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シスコシステムズ合同会社は3月5日、次世代エッジプラットフォーム「Cisco ASR 1000シリーズアグリゲーション サービス ルータ(Cisco ASR 1000シリーズ)」を4月から販売開始することを発表した。
新製品は、業界初となる完全統合型のプログラマブルプロセッシングエンジン「Cisco QuantumFlow Processor(QFP)」を採用し、業界最高クラスの性能、サービス提供能力、高可用性を備えながら、省スペース・低消費電力によるグリーン設計を実現した次世代エッジルータ。企業やコンシューマ向けのデータ・音声・映像の統合サービスが数多く開発され、これらのサービスにリソースが集中している現状のなか、新製品では、通信事業者や企業のエッジネットワークがさまざまなサービスを同時にホストすることができる新たなエッジプラットフォームを提供する。
同社社長 兼 最高経営責任者のエザード・オーバービーク氏は、「Cisco ASR 1000シリーズの研究開発にあたっては、5年以上の歳月と2億5000万米ドルを投入し、Cisco QFPおよびソフトウェア仮想化機能の搭載、さらにはグリーン設計などによって、ネットワークサービスに変革をもたらす新たなアグリゲーションサービスルータを実現した。また、今回の製品は、日本市場に対するコミットメントの証であり、これにより、日本の通信事業者や企業に大きなメリットを提供できる。そして、日本市場がこの製品の先進的な市場になると期待している」と述べた。
「Cisco ASR 1000シリーズ」の特徴としては、同社が新開発した完全統合型のプログラマブルプロセッシングエンジン「Cisco QFP」を初めて搭載。このプロセッサは、1つのチップに40個以上のコアを搭載し、最大160のプロセスを同時に実行することが可能で、トランジスタ搭載数も8億個まで増加するなど、業界最高クラスのサービスインテリジェンスと性能を実現している。
また、ソフトウェアの仮想化機能によって、追加ハードウェアなしにさまざまなサービスをルータ1台に集約できる点も大きな特徴。ファイアウォールやIPセキュリティ仮想プライベートネットワーク(IPsec VPN)、ディープパケットインスペクション(DPI)、セッションボーダーコントロール(SBC)といったサービス機能を統合し、同時に利用することが可能となる。これにより、ルータ以外に、複数のアプライアンスを導入する必要がなくなるため、設備投資費用や運用コストの削減を図れるほか、省スペース、ポート単位消費電力の削減によって、CO2排出量も大幅に軽減することができるという。
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Cisco ASR 1000シリーズのコンセプト
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プログラマブルプロセッシングエンジン「シスコQFP」の概要
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仮想IOSアーキテクチャ「IOS-XE」の概要
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さらに「Cisco ASR 1000シリーズ」には、エッジの小型ルータに最適化された仮想IOSアーキテクチャ「IOS-XE」ソフトウェアを搭載。豊富なIOSエッジ機能を統合し、サービス稼働中でもソフトウェアをアップグレードできる機能やソフトウェアの冗長性機能などを提供するとともに、IOSのコマンドライン制御機能も備えているため、既存ルータからのシームレスな移行を実現する。
「Cisco ASR 1000シリーズ」のラインアップは、2ラックユニットモデル(SPAスロット×3、ESPスロット×1、帯域容量5-10Gbps)、4ラックユニットモデル(SPAスロット×8、ESPスロット×1、RPスロット×1、SIPスロット×2、帯域容量10Gbps)、6ラックユニットモデル(SPAスロット×12、ESPスロット×2、RPスロット×2、SIPスロット×3、帯域容量10Gbps)の3モデルを用意。
最小構成の参考価格は、2ラックユニットモデルが469万9000円から、4ラックユニットモデルが728万3000円から、6ラックユニットモデルが857万5000円から。
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Cisco ASR 1000シリーズのラインアップ
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Cisco ASR 1000シリーズのポジショニング
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■ URL
シスコシステムズ合同会社
http://www.cisco.com/jp/
ニュースリリース
http://www.cisco.com/web/JP/news/pr/2008/008.html
( 唐沢 正和 )
2008/03/05 16:10
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