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ジュニパー、ネットワークOS「JUNOS」へセキュリティ機能を追加 |
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ネットワークOSとScreenOSの“いいとこ取り”を実現
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ジュニパーのネットワーク製品に搭載されているJUNOSは、モジュラー型構造を採用したネットワークOS。高い処理性能と信頼性が評価されてきたほか、分岐系統を持たないシングルトレインリリースである点、定期的なバージョンアップを行っている点についても評価が高く、顧客の評判もいいという。同社の製品では、Jシリーズをはじめ、同社の基幹ルータ「Mシリーズ」「Tシリーズ」、2月に国内発表されたばかりのレイヤ3スイッチ「EXシリーズ」などで採用されている。 今回はこのJUNOSへセキュリティ機能が追加された。ルータのOSとして開発されたJUNOSでは、基本的に「packet-by-packet」の処理を行っているが、今回の機能強化によって、ステートフルファイアウォールなどの機能が追加され、セッションごとのセキュリティチェックが行えるようになったという。ジュニパーの第二技術本部 小澤嘉尚本部長は今回の強化について、「単純にセキュリティ機能をアドオンしたということではなく、（NetScreen/SSGシリーズに採用されているOSである）ScreenOSを細部まで確認した上で、どうJUNOSへ反映すればいいかを考えて作り直したということ。心臓部は、かなりNetScreenに近いところを入れている」と述べ、実績のあるOSの“いいとこ取り”である点を強調した。 この強化されたJUNOS 9.0をJシリーズへ搭載すれば、1台でルータ、セキュリティ、WAN最適化の各機能を統合できるようになる。しかも、「ルートだけを見て処理するような、従来型ルータのオープンアーキテクチャ」と「ステートを見て、トラフィックの細部までを検証する厳密なセキュリティ」という、顧客やシステムごとに異なる2つの要件に対し、1つの製品で柔軟に対処が行える点も特徴とのこと。小澤氏はこれについても、「データセンターや地域拠点、支店でそれぞれ考え方は異なるが、この要件に柔軟にかつ生産性を損なわずに対応できるのが強み。1台でも、ポリシーをアナログ的に変えられる」とアピールする。
もちろん、これまで培われてきた信頼性、可用性、処理性能といった点については、これからも堅持していく意向。小澤氏は、次のロードマップとしてUTM機能の統合を見据えていることを示した上で、「信頼と実績のJUNOS、という点を覆してまでマーケットへ入れるのが先ではない」と述べ、慎重に開発を進めていく姿勢をあらためて強調した。 なお、JUNOSにセキュリティ機能が追加されたといっても、ScreenOSがすぐになくなるわけではない。専用セキュリティデバイスであり、トランスペアレントな導入が可能で、またUTMとしても使える、といったさまざまなメリットを顧客に提供できることから、このラインも維持する考え。小澤氏は、「JUNOSとScreenOSとの共存というメッセージを誤解なく出していきたい」と話した。 JUNOS 9.0で新機能が利用できるのは、「J2320」「J2350」「J4350」「J6350」の4製品で、保守契約を締結済みのユーザーは、追加費用なしで新機能を利用できるとのこと。 ■ ＵＲＬ ジュニパーネットワークス株式会社 http://juniper.co.jp/ プレスリリース http://juniper.co.jp/company/presscenter/pr/2008/pr-080318.html
（ 石井 一志 ）
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