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BNT、次世代ネットワーク「CEE」に対応した10GbEスイッチ新製品

10GbE普及に向け、ネットワールドと代理店契約

BNT、アジア太平洋地域担当 副社長のピーター・ホール氏

RackSwitch G8124
 米Blade Network Technologies(以下、BNT)は1月26日、次世代Ethernet技術対応のスイッチ新製品「RackSwitch G8124」を発表した。併せて、株式会社ネットワールドとディストリビュータ契約を締結。日本市場への販売を同日より、出荷を2月10日より開始する。

 RackSwitchシリーズは、2008年6月に発表された、「Rackonomics(ラッコノミクス)」というデータセンター効率化手法を採用したスイッチ製品。「ラック単位で徐々に拡張することで、データセンターにおける管理の複雑性を解消し、コストの削減やビジネス変化への迅速な対応が可能になる」(BNT、アジア太平洋地域担当 副社長のピーター・ホール氏)のが特徴。技術的には「Virtual」「Cooler」「Easier」の3点がポイントで、例えば、VMの移動に併せ自動的にネットワーク設定を変更する「VMready」をサポートするなど、ネットワーク仮想化を実現できる製品として訴求している。

 GbE×48ポートと10GbE×4ポートを備えた「RackSwitch G8000」と、10GbE×24ポートを備えた「RackSwitch G8100」がラインアップされていたが、今回、10GbE(SFP+)×24ポートを備えたRackSwitch G8124を追加する。

 新製品では、銅線および光ケーブルをサポートし、ポートごとに10Gと1Gを切り替えて混在させることができる。また、100%ラインレート性能、700ナノ秒以下の低レイテンシ、平均消費電力約200Wの省エネ性といった特徴を備え、加えて次世代Ethernet技術として期待される「Converged Enhanced Ethernet(CEE)」に対応しているのがアピールポイントだ。

 「なかなか推進しなかった10GbEだが、2009年は本格的に普及する年」とホール氏。「これまで価格が高い、10GbEが必要な用途がない、LANだけ速くてもそのほかのコンポーネントが追いつかないなどの普及阻害要因があったが、低価格な銅線I/F製品の登場によりポート単価は1/6になった。また、仮想化やサーバー統合、バックアップ、HPCなどネットワーク用途も広がり、CPUをはじめとするコンポーネントの高速化も進んだ。そうしたブレークスルーを経て、これから10GbEの普及が進んでいくだろう」と語る。

 さらにサーバー接続だけでなく、ストレージも接続する「ネットワークストレージ化」の流れも加速している。こうした新たなニーズに、「あらゆるネットワークの統合」を可能とするCEEに対応したRackSwitch G8124で、市場の拡大を図る考えだ。


新しいコスト削減手法「Rackonomics」 VMreadyの概要 SFP+対応で低価格・低消費電力・低遅延を実現

10GbE普及についての展望

専務取締役 マーケティング本部長の森田晶一氏
 そのための戦略的パートナーとして、ネットワールドを選定。1月26日付けでディストリビュータ契約が締結された。「ネットワールドは仮想化ソリューションを強力に推進している。VMware、NetAppなどの取り扱い製品の中で、当社の製品がネットワーク仮想化を受け持つ製品として、大きなシナジーが期待できる」(同氏)のが選定の決め手という。

 ネットワールドは一次代理店として多くのSI、販売店経由で拡販に努める。専務取締役 マーケティング本部長の森田晶一氏によれば「現在1000社ほどのパートナーが存在する」とのことで、「VMwareのリセラーだけでも300社。まずはそのうち100社くらいにBNT製品を扱ってもらえるよう進めていきたい」と意欲も大きい。

 マーケティング1部 アクセス・ネットワークグループの荻上照夫氏も、「仮想化とそれに関連するストレージ市場は急拡大している。GbEから10GbEへのパラダイムシフトは近いうちに起こるだろう。いまがまさに10GbE市場に乗り出す絶妙なタイミング。仮想化ソリューションをはじめ、さまざまな製品を扱う当社だが、10GbEに関しては不足していると自覚していた。この時期にBNTから選定してもらえたのは幸運といえる」と10GbE普及への期待に触れた上で、「不況でもネットワークインフラの増強はやっていく、と話すユーザーは多い。不況によって確かにコスト削減はきびしくなっていくだろうが、逆にいうとそれだけユーザー側の厳しいベンダー選定が始まるという意味でもある。RackSwitchシリーズは仮想化+ストレージ接続のニーズに対応しているだけでなく、競合製品と比べて消費電力が低く、コストパフォーマンスが圧倒的に高い。ベンダー選定が厳しくなればなるほど、RackSwitchシリーズのチャンスは広がるのではないか」と自信ものぞかせた。

 中・長期的には、CEEによるFibre Channelも含めた大規模ネットワーク統合も視野に、10GbE市場の拡大をめざす方針だ。

 ネットワールドの販売価格は、RackSwitch G8000が126万4000円(税別)、RackSwitch G8100およびRackSwitch G8124が274万9000円(同)。同社では3年間で15億円の売り上げをめざす。



URL
  Blade Network Technologies
  http://www.bladenetwork.net/
  株式会社ネットワールド
  http://www.networld.co.jp/
  プレスリリース
  http://www.networld.co.jp/news/press2009/0126.htm

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( 川島 弘之 )
2009/01/26 15:11

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