日本HP、他社ネットワークアプリをスイッチに統合する「ProCurve ONE」

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日本HP、他社ネットワークアプリをスイッチに統合する「ProCurve ONE」

MicrosoftやAvayaなどと協業、SFP＋対応スイッチ新製品も

ProCurve 6600 24G-4XGを抱える、プロカーブネットワークビジネス本部マーケティングマネージャーの伊佐治俊介氏

背面から簡単に電源が抜き差しできる

　日本ヒューレット・パッカード株式会社（以下、日本HP）は1月29日、次世代データセンター構築を促進するネットワークスイッチ新製品「HP ProCurve 6600 Switchシリーズ（以下、ProCurve 6600）」、およびネットワークの管理製品「ProCurve Data Center Connection Manager（DCM）」を発表した。併せて、さまざまなパートナーのネットワークアプリケーションをProCurve上で稼働させ、ネットワーク環境を統合する「ProCurve ONE（Open Network Ecosystem）」も提供するとした。

　ProCurve 6600は、データセンターの複雑さを解消するのに最適なスイッチ新製品。10Gigabit Ethernet（GbE）のSFP＋ポートを24基搭載する「ProCurve 6600 24XG」、1GbEのポートを24基搭載する「同 24G」とそれに加えSFP＋ポートを4基搭載する「同 24G-4XG」、1GbEのポートを48基搭載する「同 48G」とそれに加えSFP＋ポートを4基搭載する「同 48G-4XG」の3機種、5製品をラインアップした。サイズはいずれも1Uのトップオブラック製品。

　特徴は、次世代データセンター構築に求められる省スペース性、低消費電力、可用性を備える点。「特にProCurve 6600 24XGは、1Uの高さに24ポートの10GbE SFP＋ポートを搭載するため、より少ない設置スペースが求められる次世代データセンターには最適な製品となっている。また従来のX2に比べ、SFP＋はポートあたりの電力消費量が少なく、ケーブルも安価に抑えられる」とプロカーブネットワークビジネス本部マーケティングマネージャーの伊佐治俊介氏は話す。

　加えて「電源やファントレイには、ブレードサーバーで実証のあるコンポーネントを採用しているため、信頼性が高い」とも説明。これらコンポーネントはホットスワップに対応し、工具なしで簡単に増設・交換が行える。電源は2台まで搭載してN＋1の冗長化が可能。ファントレイも複数台搭載してN＋Nの冗長化が可能で、同氏は「ファンは最大4台壊れてもバックアップできる」と可用性をアピール。なお、前面から背面、背面から前面への排気が切り替え可能なエアフロー設計も採用している。

　価格は、ProCurve 6600 24XGが187万7400円、同 24Gが51万2400円、同 24G-4XGが87万9900円、同 48Gが89万400円、同 48G-4XGが129万9900円。3月5日より順次販売開始する。


ラインアップ一覧	ProCurve DCMの概要

ProCurveSwitch 5400zlに搭載されたProCurve 6600 48G

ProCurve ONE Services zlモジュールの説明をする、米HP アジアパシフィック＆ジャパンプロカーブネットワークビジネスマーケティングディレクターのアモール・ミトラ氏

　併せて発表されたProCurve ONEについては、米HP アジアパシフィック＆ジャパンプロカーブネットワークビジネスマーケティングディレクターのアモール・ミトラ氏が説明。「これはデータセンター内で稼働する他社のネットワークアプリケーションをHP ProCurveに集約し統合するもの。HP ProCurveSwitch 5400zシリーズ、あるいは8212zlの筐体に入るモジュール型ディスクに、パートナーのアプリケーションをインストールすることができる。別途アプライアンスを用意しなくてもいいので、安価に、顧客が本当に必要としているものをベストオブブリードに利用できるようになるのがメリット」とした。

　モジュール型ディスク「ProCurve ONE Services zlモジュール」には、Core 2 Duo T7500、4GBメモリ、4Gフラッシュメモリ、250GB HDDなどが内蔵されており、「サーバーinスイッチ」として利用する。なお、ProCurve製品ではライフタイムハードウェア保証が提供されているが、同モジュールにもこの保証が適用されるとのこと。

　このアライアンスに参加するのは、Microsoft、Avaya、F5、Riverbed、McAfeeなど。各社がアプライアンスとして提供しているネットワーク関連製品のアプリケーションのみをProCurve ONE Services zlモジュールに乗せることができる。

　MicrosoftからはWindows Server 2008の「Network Policy Server（NPS）」が提供される。ProCurve機器およびソリューションと組み合わせることで、IDベースのネットワーク管理が実現するという。そのほか、Avayaからはユニファイドコミュニケーション、F5からはアプリケーション配布制御および負荷分散、RiverbedからはWAN最適化のアプリケーションが提供される。いずれも2009年中をめどにProCurve ONE Services zlモジュール対応版をリリースする予定。日本HPがテストを行い、認定済みアプリケーションとして相互運用性を保証する。

　国内では、6月以降に同アライアンスプログラムを順次展開する予定。ミトラ氏は「オープンアーキテクチャ環境で複数のベンダーアプリケーションを使用することで、ネットワーク管理の複雑さを低減。データセンターのパフォーマンスを最大化することができる」とまとめた。

■ ＵＲＬ
　日本ヒューレット・パッカード株式会社
　 http://www.hp.com/jp/
　ニュースリリース
　 http://h50146.www5.hp.com/info/newsroom/pr/fy2009/fy09-048.html

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（川島弘之）
2009/01/29 17:04

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