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日本アルカテル、IPアドレス管理ツール「VitalQIP」をアプライアンス化


VitalQIPアプライアンス モデル5000

エンタープライズソリューション事業部 事業部長の平井賢吾氏

VitalQIPの構成要素
 日本アルカテル・ルーセント株式会社(日本アルカテル)は3月31日、アプライアンスベースのIPアドレス(DHCP/DNS)管理ツール「VitalQIPアプライアンス」を4月1日より販売すると発表した。

 VitalQIPアプライアンスは、1993年に発売して以来、世界で900社以上の導入実績をもつIPアドレス管理ソフトウェア「VitalQIP」のコンポーネントを専用ハードウェアに搭載し、初のアプライアンス製品として提供するもの。

 エンタープライズソリューション事業部 事業部長の平井賢吾氏は、「当社では、昨年からダイナミックエンタープライズの実現をコンセプトに事業展開を進めているが、IPアドレスの一元管理を可能にするVitalQIPも、ダイナミックエンタープライズ実現に向けた重要な要素の1つとなる。今回、このVitalQIPをアプライアンス化して提供することで、顧客にとってより導入しやすい製品となった。これによって、例えば一般企業では多くの支店のIPアドレスを1カ所で集中管理することができ、またキャリアではバックアップセンターから膨大なIPアドレスを管理できるようになる」と述べている。

 VitalQIPアプライアンスは、エンタープライズサーバー用モジュール「Enterprise Server Module(ESM)」、リモートサーバー用モジュール「Appliance Management Module(AMM)」、アプライアンス管理ステーション「Appliance Management Software(AMS)」の3つのソフトウェアコンポーネントで構成される。EMSは、IPアドレス管理機能、ユーザーインターフェイス、一元化データベースのサポートなど、VitalQIPのエンタープライズサービスを提供する。AMMは、DNS、DHCP、SNMPなどVitalQIPのリモートサービスを提供。そしてAMSは、Webベースですべてのアプライアンスを一元管理する機能を提供する。


VitalQIPアプライアンスのハードウェア

VitalQIPアプライアンス AMMのパフォーマンス
 これらのソフトウェアコンポーネントを搭載する専用ハードウェアとしては、「モデル5000」と「モデル1000」の2機種を用意。モデル5000は、64ビットマルチコアXeonプロセッサを2つ搭載しており、1Uフォームファクタプラットフォームに実装される。HDDはRAID 1構成で、デュアル電源を装備している。モデル1000は、ハイパフォーマンスなCore 2 Duoプロセッサを搭載し、こちらも1Uフォームファクタプラットフォームに実装される。

 このハードウェアとソフトウェアコンポーネントを組み合わせたアプライアンスとしては、「AMS 1000」「ESM 1000」「ESM 5000」「AMM 1000」「AMM 5000」の5製品をラインアップ。ハイパフォーマンスで冗長構成をとるスタンダードハードウェア構成と、デスクトップハードウェア構成があり、個々のネットワークの要求条件に対応することができる。これによって、VitalQIPソフトウェアを完全に統合するエンドトゥエンドのアプライアンスソリューションを実現する。

 エンタープライズソリューション事業部 テクニカルコンサルタントマネージャの大麻剛稔氏は「VitalQIPアプライアンスによって、アプリケーション(DNS/DHCP)やOSの一元管理と自動アップグレードが可能になるほか、メンテナンスが容易であるため、技術者のいないリモートサイトでも活用できる。また、従来のVitalQIPソフトウェアよりも、さらなるパフォーマンス向上を図ることができる」と説明した。

 VitalQIPアプライアンスの参考価格は、1000ユーザーの最小構成で180万円から。なお、同社では、コンパクトシャーシを採用した専用ハードウェア「モデル500」を2009年夏をめどに発売する予定。



URL
  日本アルカテル・ルーセント株式会社
  http://www.alcatel-lucent.co.jp/


( 唐沢 正和 )
2009/03/31 20:26

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