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DNPとサイレックス、UIMリーダライターと指紋センサーを搭載した携帯型認証ツールを10月にサンプル出荷
PKIと指紋によるバイオメトリクスを組み合わせてPC利用時に個人を認証
PC本体に直接接続できる携帯型個人認証ツール
大日本印刷株式会社(以下、DNP)とサイレックス・テクノロジー株式会社は、携帯電話などで利用される小型ICカードであるUIMのリーダーライターと指紋センサーを組み合わせ、PC利用時に本人確認を行う携帯型認証ツールを開発、10月よりサンプル出荷を開始する。
今回DNPでは、同社開発の指紋認証機能付ICカード「DNP Standard-9 ADVANCE-FP」を新たにUIM形状に加工、これを同製品と組み合わせることでPKI(公開鍵暗号)とバイオメトリクスを組み合わせた認証ツールとしての利用が可能となる。
認証は、指紋センサーで読み取ったデータを指紋特徴点データに変換、ICチップ内に登録された所有者データと照合するもの。この場合の本人拒否率は0.1%以下、他人受入率0.001%以下となっており、ほぼ完全に本人以外の利用を排除できる。また暗号化や指紋認証処理はすべてICチップ内で行われ、データ流出の可能性が少なくなる。電子証明書もICチップ内に保存されており、指紋照合により利用が許可されるため、PCを選ばない利点もある。
同製品は、PKIベースのセキュリティが構築された企業内ネットワークに追加する形での導入が可能となっている。企業内からアクセスする一般社員は、PC内の電子証明書とPINコードでの認証を行い、ネットワーク外部から接続するモバイルユーザーや、より高いセキュリティを要求されるサーバー管理者などが、同製品での認証を行うといった運用が想定される。このため55×37×12mm、約22gと小型化を図ったほか、本体を直接PCに接続できるようUSBコネクタを装備している。指紋センサー部分はスライドカバーがあり、携帯時の傷つきにも配慮されている。
認証機能としてはPKI関連コマンドをチップに実装するほか、CSPにも対応しており、Outlook Expressを使ったメール暗号化や電子署名添付、 Internet Explorerを使ったサーバー利用時の認証、Windows 2000の起動制御といったセキュリティシステムの利用、企業内におけるPCの利用制限やネットワークへのアクセスコントロールなどが可能になっている。
販売はDNP、サイレックスの両社が2004年1月より開始する。DNPは「ユビネットパスFP」の商品名で、UIM、専用ユーティリティ、CSPを組み合わせて主にSI向けに販売を行う。価格は100セット4,300,000円、1,000セット34,000,000円。サイレックスでは「COMBO-Mini」の商品名で、同様のセット販売のほか、リーダライター単体としての販売も行う。価格はオープンプライス。
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URL
大日本印刷株式会社
http://www.dnp.co.jp/
サイレックス・テクノロジー株式会社
http://www.silex.jp/
ニュースリリース(大日本印刷)
http://www.dnp.co.jp/jis/news/2003/20030918.html
プレスリリース(サイレックス)
http://www.silex.jp/japan/press/press11.html
( 編集部 )
2003/09/19 17:20
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