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DNPとIWIが提携、情報漏えい防止ソリューションを発売へ


 大日本印刷株式会社(以下、DNP)は3月2日、セキュリティソフト「TranC'ert」の機能強化に向けて株式会社インテリジェントウェイブ(以下、IWI)と提携したと発表した。また、TranC'ertにCD-RやUSBメモリなどを利用した情報漏えいを防止する「デバイス制御機能」をオプションとして提供すると発表した。


IWIとの提携により情報漏えい防止機能を補完

 今回発表された提携によりDNPが販売するセキュリティソフト「TranC'ert」と、IWIが開発・販売するネットワーク監視ソフト「CWAT」を組み合わせて、企業における機密情報や個人情報の漏えいを防止するトータルセキュリティシステムとして販売する。

 TranC'ertは、公開鍵暗号基盤をベースとした認証機能を持つセキュリティソフトウェア。Windowsに常駐し、従業員に配布するICカードに格納された電子証明書、秘密鍵を使ったパソコンやアプリケーション起動制御、フォルダ・ファイル・メールの暗号化、VPN・無線LANなどのネットワーク認証や通信データ暗号化などの機能を持つ。

 一方「CWAT」は、個々のパソコンの操作を常時監視する内部情報漏えい防止に特化したソフトウェア。許可されていないパソコンが社内ネットワークに接続された際の自動検知や管理者への通知、重要データをプリントアウトしようとした際の自動検知や管理者への通知および作業遮断、社外に持ち出し中のモバイル端末での不正操作の検知などの機能を持つ。

 両社によると、TranC'ertとCWATは互いの機能を補完できる関係だとしている。TranC'ertによってパソコンの起動時、サーバーアクセス時、フォルダ暗号化、無線LANやVPNにおけるネットワーク認証などにおいて、ICカードを使ったセキュアな環境を構築できる。また、CWATによって認証を通過後も不正操作を常時監視することにより、情報漏えいを防止することが可能となる。

 DNPはCWATを組み込んだTranC'ertを「TranC'ertエンタープライズ版」として2004年夏より販売を開始する。同社は今後2年間で2億円の売上を見込んでいる。


外部ディスクへの書き込みを禁止する機能を追加

 合わせて発表されたTranC'ertに追加される「デバイス制御機能」は、フロッピーディスク、外付けハードディスク、CD-R/RW、USBストレージなどのリムーバブルメディアへのファイルコピーを制御する機能で、反対に読み込みは可能。デバイス制御機能は2004年夏以降に販売されるTranC'ertにオプション機能として実装される予定とのこと。



URL
  大日本印刷株式会社
  http://www.dnp.co.jp/
  株式会社インテリジェントウェイブ
  http://www.iwi.co.jp/
  ニュースリリース(IWIとの提携)
  http://www.dnp.co.jp/jis/news/2004/040302_1.html
  ニュースリリース(デバイス制御機能を追加)
  http://www.dnp.co.jp/jis/news/2004/040302_2.html


( 朝夷 剛士 )
2004/03/02 18:28

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