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NEC、本人照合率96.5%の精度を実現した3次元顔照合アルゴリズムを開発
日本電気株式会社は3月22日、顔データから本人照合を行う3次元顔照合において、姿勢や照明が変化する厳しい条件下で本人照合率96.5%となる世界最高精度のアルゴリズムを開発したと発表した。
これまでの顔照合では、2Dの顔画像データを登録して照合にも用いていたため、比較対照データの姿勢や照明条件などで精度が落ちる問題があった。今回開発されたアルゴリズムでは、3Dの顔データから任意の姿勢や照明の変化を効率的に記述するために、測地照明基底(Geodesic Illumination Basis)と名付けられた顔表皮各位置での照明変動の記述子を生成、登録データに利用して実用場面でのさまざまな条件下において高精度を実現している。
また同社では、顔照合精度における重要度を元に汎的顔重み付けマップを開発し、これに基づいて目、鼻、口、頬といった顔部位のデータを計算するほか、画像の鮮明度から類似度を再計算するアルゴリズムを用いることで照合精度を向上している。
また顔画像と3D顔データを比較する際に、顔の姿勢差の計算を高速化するアルゴリズムも今回新たに開発している。今後は、表情の変動やサングラスなどに対応可能なアルゴリズムの開発を進めていくとのこと。
なお今回の技術は、3月18~24日までドイツ・ハノーバーで開催されている「CeBIT2004」においてデモ展示が行われるほか、東京工業大学で開催される「電子情報通信学会総合大会」でも、3月25日に技術発表される。
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URL
日本電気株式会社
http://www.nec.co.jp/
プレスリリース
http://www.nec.co.jp/press/ja/0403/2203.html
( 岩崎 宰守 )
2004/03/22 15:48
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