株式会社ネットワールドは6月16日、米Shavlik Technologiesと総代理店契約を締結し、企業内サーバーやPCへのセキュリティパッチ配布・適用ソリューション「HFNetChkPro 4 日本語版」の販売を開始した。
|
米Shavlik Technologies 社長兼CEO マーク・シャブリック氏
|
|
HFNetChkPro 4 日本語版の操作画面
|
Shavlik Technologiesは、米Microsoftが無償で提供するセキュリティスキャニングツール「HFNetChk」や「MBSA(Microsoft Baseline Security Analyzer)」の開発元であるほか、「SMS(Systems Management Server)」も同社の技術が利用されている。かつて米MicrosoftのWindows NT開発チームに在席していたという社長兼CEOのマーク・シャブリック氏は、これらの背景や「Microsoftで開発経験のあるスタッフが携わっている」ことを挙げ、マイクロソフト製品との親和性の高さを強調する。
今回発表されたHFNetChkPro 4は、HFNetChkの商用上位バージョンにあたる。プッシュ型パッチ配布の基本的機能に加えて、ドラッグ&ドロップなどで一連の操作が可能な操作性、各サーバー/PCのパッチ適応状態のチェック機能、配布のスケジューリング機能、パッチ配布時のネットワーク帯域制御、パッチ適用後に問題が発生した場合に適用前の状態に戻すことが可能なロールバック機能などを搭載する。
また、配布先のサーバー/PCに専用アプリケーションを起動させておく必要がないエージェントレス設計のため、インストールの手間が省けるほか、外部から持ち込まれたセキュリティ上問題のあるPCの早期発見が可能だ。なお、DMZにあるサーバーなどを対象としたエージェントを利用するバージョンも6月(日本語版は12月)にリリースする予定とのこと。シャブリック氏は「エージェントとエージェントレス両方をサポートできるベンダーは当社だけ」と胸を張る。
管理対象プラットフォームは、Windows XP/2000/NT 4.0のほか、SQL Server、Exchange Server、IISなど現行のマイクロソフト製品のほとんどに対応する。また、現在開発中の新バージョンではLinuxやSolarisなどへの対応も進められており、米国で2005年、日本では2006年にリリース予定とのこと。「これまでMicrosoft製品に特化してきたが、他社を買収することで非Microsoft製品への技術を取り入れ、対応を進めている。将来的にはすべてのプラットフォームを統合的に管理できるように計画している」(シャブリック氏)。
HFNetChkPro 4 日本語版の価格は管理対象のサーバー/PCの台数によって異なり、1万台の場合は1台あたり1,830円、1,000台の場合は2,400円、100台の場合は3,300円(バージョンアップ・サポート込み)、次年度サポート更新は、それぞれ330円、500円、700円(金額はすべて税別)。出荷開始は7月20日を予定している。なお、100台以下を希望するユーザーは同社のオンラインショップで購入が可能。
ネットワールドは、HFNetChkPro 4 日本語版の販売・サポート・マーケティングのほか、今後Shavlik Technologies製品の日本語化を進めラインアップを拡充し「パッチ配布ツール市場でシェア50%以上を狙う」とのこと。また、同社が総代理店の米Install Shieldの技術などと組み合わせてソフトウェアのライフサイクルマネージメントソリューションの提供にも注力していくとしている。
■ URL
株式会社ネットワールド
http://www.networld.co.jp/
米Shavlik Technologies
http://www.shavlik.com/
プレスリリース
http://www.networld.co.jp/press/p040616.htm
■ 関連記事
・ ネットワールド、Windows UpdateのようなISV向けパッチ配布サービス(2004/05/28)
・ 福原氏「セキュリティ管理ツールの積極的な利用で管理コストを削減すべき」(2004/03/19)
( 朝夷 剛士 )
2004/06/16 15:54
|