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富士通、ICカード向けに2048bit鍵長のRSA暗号処理回路を開発


 株式会社富士通研究所と富士通株式会社は7月12日、ICカード上で2048bit長のRSA公開鍵暗号の復号計算を1秒以内に処理できる専用演算回路を開発したことを発表した。

 今回開発された積和演算回路は、RSA暗号処理の中でも処理に時間を要する乗算剰余演算を高速化するもの。これをICカード用の専用コプロセッサに用いれば、1024bit鍵長と同等レベルの1秒以内で復号処理を行えるため、ICカードを用いたセキュリティ機能を向上することが可能となる。

 また従来は同じ長さで取り扱っていた積和データを、異なる長さのデータに分割することで、RSA暗号処理回路を約20%小型化するとともに、消費電力も20%程度低減している。

 同社によれば、今回の技術をネットワーク用LSIに応用した場合、1024bitのRSA演算処理を従来の要求性能の5倍に相当する毎秒5,000回の速度で行うことが可能になるという。

 今後は2005年頃の実用化を目指して、FRAMを用いたICカードへの適用やセキュリティLSIへの応用といった開発が進められる。



URL
  株式会社富士通研究所
  http://www.labs.fujitsu.com/
  富士通株式会社
  http://jp.fujitsu.com/
  プレスリリース
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/07/12.html


( 岩崎 宰守 )
2004/07/12 18:05

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