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トレンドマイクロ、個人情報漏えい対策を強化した「ウイルスバスター2005」


ウイルスバスター2005 インターネットセキュリティ
 トレンドマイクロ株式会社は9月9日、PC用セキュリティ対策ソフトの最新版「ウイルスバスター2005 インターネットセキュリティ(以下、ウイルスバスター2005)」を発表した。販売はパッケージ版とダウンロード版が10月22日より開始、既存ユーザー向け無償アップデートプログラムが10月12日より同社Webサイトにて公開される。またISPよりサービスとして提供される月額版やレンタル版も2004年第4四半期中に順次バージョンアップされる。

 ウイルスバスター2005は個人ユーザーや小規模法人ユーザーのWindows PC向けセキュリティ対策ソフト。マイクロソフトより公開されたWindows XP SP2にも標準で対応する。ウイルス対策のほか不正アクセス防止や個人情報保護、スパイウェア検出・駆除、迷惑メール防止など前バージョンにて実装されていた機能を引き続き搭載し、それぞれ機能強化が図られている。特に「ユーザーがウイルス感染以上に懸念している」(シニアグローバルプロダクトマネージャー 山崎裕二氏)という個人情報漏えい対策において、偽りのサイトから個人情報やクレジットカード番号など採取する「フィッシング」やスパイウェアなどに対し、情報送信をブロックしたり警告の表示、送信履歴の保存など多重の対策が行われる。

 さらに新機能として(1)ネットワーク上に接続されている機器を一覧で表示し、信頼設定がされていない不審なPCが接続された場合に警告を発することで無線LANなどからの不正な接続を防ぐ「無線LANパトロール」、(2)OSの脆弱性の有無をチェックする「セキュリティ診断」、(3)ウイルスバスター2005同士をピア・ツー・ピアで接続し設定などをリモート管理できる「ホームネットワーク管理」を新たに搭載した。これらにより「複数のPCを所有している家庭や、サーバーを設置していない小規模事務所などのネットワーク管理も行える」(執行役員 日本代表 大三川彰彦氏)としている。


執行役員 日本代表 大三川彰彦氏 懸念されるセキュリティリスクと対策機能 フィッシング詐欺の手口と対策

 価格は1ユーザーのパッケージ版が8,925円、ダウンロード版が5,250円。2ユーザーがそれぞれ13,440円、7,875円。5ユーザーがそれぞれ33,600円、19,688円。更新パックパッケージが4,179円。


ウイルス被害の移り変わり
 トレンドラボジャパン ウイルス解析担当の岡本勝之氏によると、最近のセキュリティ被害の傾向として、“Nimda”に代表されるようなメールの添付ファイルを開くことで感染し大量配信によって広がる「マスメーリング」型が減少しているのに対し、MS Blasterのようなネットワーク型ウイルスやスパイウェア、およびフィッシング詐欺による被害が急増しているという。これに対し同社は、ワールドワイドにネットワークを持ちながら「日本に総責任者がおり日本で開発を行う」ため、これらのトレンドにいち早く着目して製品に反映したとし、競争の激しい他社製品との差別化を強調する。



URL
  トレンドマイクロ株式会社
  http://www.trendmicro.com/jp/


( 朝夷 剛士 )
2004/09/09 17:53

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