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米AventailのCOO、ルイス・カーペンター氏
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米Aventail Corporation(以下、Aventail)は10月6日、同社が提供しているSSL-VPNアプライアンス向けの新ソフトウェアプラットフォーム、「Aventail ASAP 8.0」を発表した。同製品は10月中に提供が開始される見込みで、既存ユーザーは無償でアップグレードが可能という。
今回の新バージョンでは、「Aventail Smart Access」「Aventail Unified Policy」「Aventail Policy Zones」の3つの機能が追加されたことが大きな変更点という。Aventail ASAP 8.0を「業界初のSmart(=かしこい)SSL VPN」と呼んだ米AventailのCOO、ルイス・カーペンター氏は、「これを用いることで、より多くの処理をデバイスが自動で行う。ユーザーや管理者を煩わせない」とその特徴を語った。
このうちAventail Smart Accessは、ユーザーがリモートアクセスしてくる環境を自動で判別し、それに応じたアクセス方法で検出させる機能。エンドユーザーはアクセスするデバイスやネットワークを意識する必要がないため、より高速な接続が可能になり、またユーザーにかかる負担を減らすことができるという。
Aventail Unified Policyは、一元化された単一のルールセットでアクセスポリシーを管理できる機能。このルールセットでは、あらゆるリソースとアクセス方法に対応しているほか、複数のリソースタイプやアクセス方法に対して個別にルールセットを設定する必要がないため、管理者の負担を軽減できるとのこと。カーペンター氏は「競合製品の3倍以上のスピードで導入作業が行える、と顧客からよくいわれる」と述べ、その優位性を強調した。
3つめのAventail Policy Zonesは、ユーザーがアクセスしてくる場所に応じて、細かいアクセス制御ルールを設定できる機能。これを利用すると、たとえば、社内からであれば全機能を利用することができるユーザーであっても、自宅からの場合はファイルサーバーとメールのみの利用に、またインターネットカフェからのアクセス時にはメールのみの利用に、それぞれ制限してしまうことができる。この「場所の判定」も自動で行われるため、ユーザーは設定を変更することなく、ロケーションに応じた利用ができるという。
なおカーペンター氏は、「当社はまだ小さな企業であるので、市場のリーダー的立場を維持するには、どんどん新しい能力や機能を提供していくことが重要だと考えている。顧客がCiscoではなく当社の製品を選択するのは、それなりの理由があるということ」と、今回の新機能の意義を説明していた。
■ URL
米Aventail Corporation(日本語)
http://jp.aventail.com/
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・ 米Aventail、中小企業向けの低価格SSL-VPNアプライアンス(2004/07/20)
( 石井 一志 )
2004/10/06 19:27
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