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日立、「秘密分散法」を採用した情報漏えい対策ソリューション


 株式会社日立製作所は、同社の提供している情報漏えい防止ソリューションのラインアップを拡充し、「電子割符データエスクロー」ソリューションを10月21日より提供開始する。

 電子割符データエスクローでは、電子情報を分割して保存することによって情報漏えいを防止する、「秘密分散法」を採用した。この方法では、PCのローカルフォルダ、専用USBフラッシュメモリ(以下、USBメモリ)、ネットワーク上に設置された管理サーバーの3つに情報を分割(割符化)して保存。復元に際しては2つ以上の割符が必要なため、PCの盗難やUSBメモリの紛失などがあっても、重要な情報の流出を防止できるという。

 同ソリューションでは、データファイルはもちろんのこと、システムファイルを除くプログラム、データベースを保存したフォルダまでをカバー可能という。USBメモリには256MB/512MB/1GBの3種類が用意されており、分割時にはもとの容量の10%程度をUSBメモリに割り当てる設定もできるため、大容量のデータファイルにも対応するとのこと。

 また、USBメモリと管理サーバーによってデータを復元する「一時預り機能」によって、自分のPCがない外出先からのデータアクセスを行える。この場合でも、どちらか片方だけではデータが復元できないため、情報漏えいを防止できるという。

 また、複数の管理サーバーを用意することで、「情報保管機能」「指名公開機能」の両オプションも利用できる。前者は、特に重要なデータを複数の管理サーバーに分散して保存し、セキュリティをより強化するもの。後者は、クライアントPCにインストールされた「電子割符データエスクロー」ソフトウェアを通じて、特定の個人にデータを閲覧させる機能。閲覧が許可された人間は、複数の管理サーバーにアクセスしてはじめて、閲覧が可能となる。

 対応OSは、管理サーバーがRed Hat Linux、クライアント側がWindows XP Professional SP1/2000 Professional SP4。価格は、一時預り機能までが含まれるベーシックシステム(10ユーザー)で40万円から。



URL
  株式会社日立製作所
  http://www.hitachi.co.jp/
  ニュースリリース
  http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2004/10/1019.html


( 石井 一志 )
2004/10/19 13:57

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