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バッファロー、中小企業向けのネットワーク認証アプライアンス


SecureLockStation

バッファローの取締役 事業本部長兼デジタルホームソリューション事業部長兼ブロードバンドソリューションズ事業部長、山口英利氏
 株式会社バッファローは12月3日、RSAセキュリティ株式会社と共同で、中小規模ネットワークでの使用に適した認証アプライアンス「SecureLockStation」を開発したと発表した。同製品をUSB認証トークンやIEEE 802.1x対応スイッチ/無線LANアクセスポイントなどをあわせて使用することにより、中小企業でも簡単にネットワークのセキュリティを強化できるという。

 SecureLockStationは、IEEE 802.1x認証で用いられる各方式のうち、EAP-TLS認証方式に対応した、小型のRADIUSサーバーアプライアンス。RSAセキュリティより暗号化・認証技術のライセンス供給を受けて開発されており、限られた範囲でのみ通用する電子証明書を発行する「プライベートCA局」の機能も内蔵した。

 EAP-TLSではサーバー/クライアント双方に電子証明書が必要となるが、クライアント側の証明書は、日本セーフ・ネットからOEMを受けたUSB認証トークンに格納される。ユーザーはこのトークンをPCに接続し、さらにパスワードを入力しなければネットワークへ接続できない。「ユーザーにハードキーを管理させることになるので、セキュリティ意識を高めるのにも有効だ」(バッファロー ブロードバンドソリューションズ事業部 マーケティンググループの富山強氏)。

 また同製品では、専任のIT管理者がいない中小企業での使用を十分に意識。EAP-TLS以外の認証方式に対応していないなど機能は限定されているものの、実際の運用までに必要な設定が単純化されており、Webベースで簡単に設定できるようになっているという。バッファローの取締役 事業本部長兼デジタルホームソリューション事業部長兼ブロードバンドソリューションズ事業部長、山口英利氏は、「(企業が)小さくなればなるほど、セキュリティ対策が遅れている。やらなきゃいけないのはわかっていてもできない」と述べ、知識がない、設定・運用に手間をかけられない、といった中小企業の課題を、この製品などで解決していくとした。

 ラインアップには、30クライアントまで登録できる「SLST-30/K5」と、100クライアントまで対応する「SLST-100/K10」が用意され、価格はそれぞれ98,000円(税別)と138,000円(同)。USBトークンはそれぞれ5個、10個付属するが、追加用のパッケージ(5個で19,800円)も販売される。出荷はすべて2005年2月上旬より。使用環境の対応OSは、Windows XP/2000/Me/98 SEで、サプリカント(認証クライアントソフト)は同社のAirSupplicantに加え、Windows XP(SP1以降)とWindows 2000(SP4以降)が持つ、標準のものを利用できる。

 IEEE 802.1x認証に関しては、すでに発表・発売されているIEEE 802.1x対応無線LANアクセスポイントで利用可能。また有線ネットワークでの利用もサポートしており、IEEE 802.1xに対応した小型スイッチ「BSL-SS-2008M」も2005年2月上旬より出荷開始される。同製品は10BASE-T/100BASE-TXポートを8基備え、価格は19,800円(税別)。


BSL-SS-2008M USBトークンの「SecureLockKey」


URL
  株式会社バッファロー
  http://buffalo.jp/
  ニュースリリース
  http://buffalo.melcoinc.co.jp/products/new/2004/066_1.html


( 石井 一志 )
2004/12/03 18:54

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