東芝情報システム株式会社は2月10日、暗号化用のソフトウェア開発キット「TritiumSDK」と、PC向けの暗号化システム「TritiumBio」を発表した。ともに、カオス理論を応用したストリーム暗号化エンジン「Tritium」をコアに持つことが特徴という。
Tritiumは、東芝情報システムが開発し、千葉大学理学部と共同で検証を行っている共通鍵方式の暗号化エンジンで、平文を1~数ビットごとに暗号/復号を行うストリーム暗号方式を採用している。また、長い鍵長、高速、良好な乱数性といった特徴があり、暗号化システムで必要とされる「暗号/復号化」「ユーザー認証」「ハッシュ関数生成」の3つの仕組みを、1つのコアでまかなえるという。
2製品のうちTritiumSDKは、ユーザーが製品に暗号化機能を組み込むための開発キット。同社では「Tritiumは軽量で高速なため組み込み機器に最適。各種プラットフォーム上での実装が可能」としている。対応OSはWindows XP/2000/Server 2003とLinuxで、価格は300万円から。
一方のTritiumBioは、暗号化ソフトと指紋認証デバイスをセットにした製品。データの暗号化と指紋認証をあわせて行うことで、PCのセキュリティをより強化できるという。ファイルやフォルダの暗号化は、事前に設定しておけば自動的に実行され、復号化も、アプリケーションから呼び出された際に自動で行われるようにできるため、利便性も損なわないとのこと。対応OSはWindows XP/2000/Server 2003で、価格はオープン。
■ URL
東芝情報システム株式会社
http://www.tjsys.co.jp/
( 石井 一志 )
2005/02/10 11:57
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