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RSAセキュリティ、オンラインサービス提供企業向けにOEMプログラムを開始


代表取締役社長の山野修氏

海外での導入事例
 RSAセキュリティ株式会社は5月11日、同社のワンタイムパスワード製品「RSA SecurID」を用いた「オンライン会社向け認証強化プログラム」を開始すると発表した。また、あわせて3種類の認証が可能なUSB認証トークン「RSA SecurID SID 800」も発表した。

 オンライン会社向け認証強化プログラムは、金融機関・ISP・ポータルサイト事業者などのオンラインサービス提供会社に対し、RSA SecurIDをOEMで提供するもの。オンラインサービス提供会社は今回のプログラムを利用することで、自社の顧客に対しRSA SecurIDを用いた認証サービスを自社ブランドで提供できるようになる。米国では2004年より開始しており、すでにAOLやE*TRADEなどで会員向け有料サービスとして利用されている。

 同社代表取締役社長の山野修氏は、「海外では、セキュリティとプライバシーを懸念し、オンラインサービスの利用が減少するという傾向が出始めている。こうした問題を解決する方法として、ワンタイムパスワードを用いた認証が効果的であり、オンラインサービス提供会社の関心が高まっている」と、OEM提供を開始した経緯を説明。「オンラインサービス提供会社にとっては、アンチウイルスサービスと同様に、新しい課金モデルとして利用できるメリットがある」と、日本でも利用が広がるとの見通しを示した。


3つの認証方式に対応する「SID 800」

RSA SecurID SID 800

米RSA Security Inc. プレジデント&CEOのアート・コビエロ氏
 同時に発表されたSID 800は、ワンタイムパスワード、デジタル証明書、Windowsパスワードの3つの認証方式に対応したUSB認証トークン。デジタル証明書は最大7つ、Windowsログイン用のユーザーIDとパスワードは最大3つ格納可能となっている。また、Java Card v2.1.1対応や64Kメモリの搭載によって、企業独自のアプリケーションや機能拡張にも対応している。

 サイズは長さ86mm×幅27mm×厚さ10mm。価格は、年版とユーザー数により異なり、250ユーザー2年版で9975円、250ユーザー3年版で12390円。発売は6月17日より。

 同席した米RSA Security Inc. プレジデント&CEOのアート・コビエロ氏は、「消費者の信頼を取り戻すためにも、強固な認証は重要になっている。大企業中心に採用されていたSecurIDは、今後中小企業や、オンラインサービス提供会社経由によるコンシューマでの利用が広がるだろう」と、ワンタイムパスワードの有効性を強調した。またコビエロ氏は、「RSAの強みは、USBトークンやICカードなどのハードウェアでの提供だけでなく、ParmやWindows CE、携帯電話などに対応したソフトウェアトークンも提供している点。選択肢を提供することが大切」であると、今回発表したSID 800など、ユーザーの利便性などにも考慮した製品を提供している点を強みとした。



URL
  RSAセキュリティ株式会社
  http://www.rsasecurity.com/japan/
  プレスリリース
  http://www.rsasecurity.com/japan/news/data/200505112.html
  http://www.rsasecurity.com/japan/news/data/200505111.html


( 福浦 一広 )
2005/05/11 13:35

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