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ジュニパー、アクセス方法を拡張したSSL-VPN用新プラットフォームなど


米Juniper Networksのアジア太平洋地域CTO、アンドリュー・カワード氏
 ジュニパーネットワークス株式会社は6月7日、大容量ルータ「Eシリーズ」の最新版「E320」と、SSL-VPNアプライアンス用の新プラットフォーム「IVE 5.0」を発表した。

 E320は、最大320Gbpsの転送能力を備えた大容量ルータ。主にキャリアやサービスプロバイダ向けに設計されており、1台で最大12万8000人の加入者をサポートできるという。米Juniper Networksのアジア太平洋地域CTO、アンドリュー・カワード氏は、「多数のユーザーを収容しても、1人あたりの帯域を削減する必要がないため、帯域を必要とする(データ、ビデオ、VoIPをあわせた)トリプルプレイサービスにも容易に対応可能だ」とコメントした。

 IVE 5.0は、NetScreen RA500や同 SA1000といった、SSL-VPNアプライアンス用の新ソフトウェアプラットフォーム。SSL-VPNのアクセスプロビジョニング機能である「Network Connect」を大幅に強化して、ネットワーク接続の最適化をより有効に行えるようにした点が特徴という。

 通常、SSL-VPNではパケットのオーバーヘッドなどの原因により、IPsec VPNに比べて速度の面で劣っているという。また、接続されたトンネル上での通信ログが残らず、接続・切断のログしか採取できないなど、ログ管理に関して十分な機能を持っていなかった点も問題となっていた。

 そこで今回の新版では、まず、「適応型のデュアル転送方式」(カワードCTO)と呼ぶ通信方式をサポート。可用性の高いSSLモードだけでなく、IPsec/ESPを利用する高速なモードを利用できるようにした。これらのモードは、設定したポリシーに沿って自動的に切り替えるようにすることが可能なほか、いずれのモードを利用する場合でも、ユーザー側で意識してソフトをインストールする必要はないため、運用面での負担は特に増加しないという。

 また、トンネル内でのアクセスログ取得機能を強化したほか、Mac OS 10.4、Solaris 8/9、Pocket PCなどの非Windowsプラットフォームへの対応を強化。さらに、J.E.D.I機能と呼ばれるクライアント側のポリシーをチェックする機能も、これらのプラットフォームへ対応が拡張された。



URL
  ジュニパーネットワークス株式会社
  http://www.juniper.co.jp/
  プレスリリース(E320)
  http://www.juniper.co.jp/company/presscenter/pr/2005/pr-050606.html
  プレスリリース(IVE 5.0)
  http://www.juniper.co.jp/company/presscenter/pr/2005/pr-050606a.html

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