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NEC、社員証のICカード化を促進する統合ソリューション |
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“おサイフケータイ”の社員証化にも対応
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現在、ICカードを利用したソリューションは各ベンダからさまざま製品化されているが、執行役員の都筑一雄氏によれば、当初のもくろみほどは普及していないという。その大きな理由は「不便だから」。これまでのソリューションでは、社員証をICカード化したとしても、認証ごとに異なったICカードが必要になるケースが多かったという。このように利用者が戸惑ってしまうような環境では、企業側が導入に対して積極的になれないのは当然であろう。また都筑氏は、このほか管理上の問題などを挙げ、現状のソリューションはまだ不十分だと主張する。 そこでNECでは、これらの問題を解決するためのソリューションとして、今回の新ソリューションを提供する。同社は3月に、入退室認証とITシステム認証を連携させた「UNIVERGE フィジカルセキュリティソリューション」を発表しているが、社員証をICカード化することで、このような従来提供してきたものをより使いやすくできるという。 たとえば、ここで利用するICカードは、入退室認証で利用しているものにPC認証の機能を容易に付加できるなど、新規の認証機能を随時追加できるので、各種認証用に統合された形で、1枚のICカードを使い続けることが可能。また管理面でも、認証ポリシーを管理サーバーで一元管理できるほか、ICカードを回収・再発行せずに機能を追加できることから、コスト・運用面でのメリットも得られるという。 加えて、ICカードベンダに依存しないオープン性を重視。カードの混在をサポートするだけでなく、いわゆる「おサイフケータイ」（FeliCa機能付き携帯電話）をICカードの代わりに活用することもできるとのこと。社員証ICカードセキュリティソリューションの価格は300万円から。 なおNECは、このソリューションの効果を実証するため、同社の社員証の更改時期にあたる2006年4月より、3万人に及ぶ全社員へこのソリューションを導入する。ICカード社員証としてはFeliCaを採用するが、現在セキュリティカードとして発行しているMifare（ISO14443Type-A）も、派遣社員や協力企業向けに継続して利用する混在環境を構築。同時にFeliCa機能付き携帯電話の利用、顔貌や指紋などのバイオメトリクス認証との併用なども一部で実施する。
この機能強化に関してユビキタスソフトウェア事業部 事業部長の羽田野耕一氏は「競合製品では、権限のある人間がローカルにファイルを持ち出せるほか、一般の重要度が低いファイルに対しても同じ扱いになってしまう。しかし当社の場合、機密情報はサーバーからいっさい持ち出さず、セキュリティを確保できる。また重要度の低い一般文書は自由に持ち出せる点で優れている」と述べた。 なおNECでは、こうした情報セキュリティ関連の国内IT市場規模が、今後年率110～120％で成長し、2007年度には1700億円規模になると予測。その中で、年率120％以上の成長を継続し、「シェアを現在の18％から27％へ段階的に引き上げていきたい」（執行役員常務の伊久美功一氏）との目標を示していた。 ■ ＵＲＬ 日本電気株式会社 http://www.nec.co.jp/ プレスリリース http://www.nec.co.jp/press/ja/0507/2002.html ■ 関連記事 ・ NEC、個人情報保護ソリューション提供でセキュリティ事業を本格化（2004/10/04） ・ NEC、IP電話暗号化など、ネットワークセキュリティを強化する3ソリューション（2005/03/10）
（ 石井 一志 ）
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