クオリティ株式会社は8月9日、重要情報をファイル単位の暗号化とアクセス制限によって保護するソフト「DKS Plus」を販売開始すると発表した。参考価格は、50ライセンスで76万5000円から。
DKS Plusは、文書のアクセス制御を行うセキュリティソフトで、PDFファイルを暗号化してアクセス権・操作権を設定し、情報の漏えいを防ぐことができる。この機能は従来製品「DataKeyServer」でも用意されていたが、今回のDKS Plusでは、主に社内でのコントロールを目的としていたDataKeyServerの機能はそのままに、企業間での暗号鍵のやりとりをHTTPで行う機能と、企業ごとのユーザー情報を登録できる機能を新たに追加し、インターネットを経由したサーバー認証を行えるようにした。ユーザーはこの機能を利用すると、企業間で受け渡される文書ファイルに対しても、アクセス権を設定して運用できるようになるという。
また、貸出し鍵機能によって、オフラインでも事前に借り出した鍵を使って閲覧を行えるようにしたほか、決められたPC以外での閲覧を制限する機能、認証時のID/パスワードの入力操作を最小限にするオートログイン機能、企業の持つ人事情報との連携を可能にする機能などが新たに追加されている。
なおクオリティではあわせて、「電子ファイル管理システムおよび電子ファイル管理プログラム」に関する特許が、6月24日に特許登録されたと発表した。この特許は、アクセス権が設定された電子ファイルを複数の閲覧者へ送付し、そのうち一人が優先権を申し出た場合に、一定期間、ほかの閲覧者から閲覧の権限を削除するようコントロールする機能に関するもので、DKS Plusにも盛り込まれているという。
同社では、こうした仕組みを備えたDKS Plusの電子ファイル管理システムを有効に活用できると考えられている、人材情報を扱う企業や、競争入札を行う自治体や企業に対して積極的に展開するとしており、3年間で5万ライセンス、12億円の販売を見込む。
■ URL
クオリティ株式会社
http://www.quality.co.jp/
プレスリリース
http://www.quality.co.jp/company/newsrelease/news_20050809.html
( 石井 一志 )
2005/08/09 11:57
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